もっとも驚いたのは、ナレーターをつとめる女性たちの顔写真までHPに出ているので検索してみたら、全員、「生島企画室」所属だった。聴取率が絶好調なTBSラジオの早朝番組『生島ヒロシのおはよう定食』『生島ヒロシのおはよう一直線』のパーソナリティー、生島ヒロシ氏が代表をつとめる事務所で、元NHKの内藤裕子を始め、人気の局アナが退社した後に続々所属することでネットを騒がせていたりもする。
実は“フリー切り”は、何もフジテレビに限ったことではなく、かつて「セント・フォース」所属の女性キャスターばかりが出ていた感のあるテレビ朝日や日本テレビでも、局アナ路線に変わってきている。
記者からの移行ではあるが『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)の午後3時またぎのニュース読みも、このたび日テレの局アナに代わる。
だがTBSの『はやドキ!』だけは、フリー女子アナの“受け皿”ともいうべき番組になっていて、各プロダクションに配慮をしながらフリー女子アナを起用し続けている。
そういえば、昔、TBSの局アナが「在京局を辞めたアナウンサーを最初に使うのがウチ」と嘆いていたことがあるし、同局で大きなレギュラーをもっている某フリーアナは「TBSの方は、自局のアナウンサーのことが好きではないみたい」とも言っていた。
確かに「日曜劇場『ブラックペアン』」にはカトパン(加藤綾子)が。同『下町ロケット』にアヤパン(高島彩)が出演。『ビビット』のコメンテーターには政井マヤ、雪野智世、菊間千乃が出ている。ナレーターも近藤サトだし…(苦笑)。
もちろん、他局の番組でも自社の出身ではないフリーアナを起用しているケースがあるけれど、やはりTBSではそれが目立っているように見えてならない。その元祖とも言うべき番組は「三桂」所属の女性キャスターが勢揃いしている『サンデーモーニング』だ。
フリー女子アナに特化している事務所のみならず、“女子アナ部門”を設置するプロダクションが激増する昨今、テレビ局としても使わざるを得ないのかもしれないが、それぞれの事務所の戦略や、地方局出身のフリー女子アナらの探り合いや野望がうごめく『はやドキ!』に、朝から異様な空気がただよっているのも確かである。私だけの気のせいだろうか…?