国内

「改元」の残念な歴史 2か月で改元、15年の空白期間など

いよいよ改元が近づいている(新元号発表時期を報じる新聞記事)

 政府は「新元号」の発表時期を、代替わり直前の来年4月と定めた。平成との“二重権威”が生じるのを防ぐため、ぎりぎりまで遅らせることにしたという。改元は、歴史の転換点という位置づけなのである。

 だが実は歴史を振り返ると、元号は今ほど大事にされておらず、“えっ、そんな理由で?”と思ってしまうような改元が繰り返された時代があった。著書『「日本の伝統」の正体』が話題を呼ぶ作家・藤井青銅氏が、元号にまつわる“ざんねんな歴史”を詳らかにする。

 * * *
 現代の日本人は、天皇の権威と元号を結びつけて考えているが、天皇の在位中は元号を変えない現在の「一世一元」の制度になったのは、明治22年(1889年)に旧皇室典範で定められて以降である。

 それ以前も新しい天皇になったら改元する「代始改元(だいはじめかいげん)」の原則はあったものの、日本の元号第一号である「大化(たいか)」以降の天皇が90代であるのに対して、元号はおよそ2.7倍の247あり、代始改元以外の改元が頻繁に行なわれたことが分かる。

 改元がやたらと行なわれたのは、次第に公家同士の勢力争いに使われるようになったからだ。強い勢力が己の権力を誇示するために、改元は一貫して天皇の大権だったにもかかわらず、自身が好きな元号に改めたのだ。

 時が流れて鎌倉時代からは、武家が介入するようになる。将軍が替わると、世を治めているのは自分だという自負から、朝廷に圧力をかけ、改元させる。反発して、公家はその元号に難癖をつけて再び変えようとした。また、地震や火事などの大災害が起きると、“ゲン直し”を理由にして改元することもあった。

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン