芸能

韓国のTWICEになぜ日本の女子は夢中になったのか

日本市場でも予見された成功(Top Photo/時事通信フォト)

 日本の中高生や大学生など若い女の子たちは今、とにかくK-POPのガールズグループが好きらしい。というふんわりした噂をきいて気にはなるものの、どこが好きなのか聞くに聞けない。そんな奥ゆかしい大人のために、K-POPのガールズグループ(GG)のディープなウォッチャーでもあるライターのまつど☆たまきが、日本の女子中高生はなぜTWICEの「TTダンス」に夢中なのかについて、やさしく解説する。

 * * *
 年々華やいでいく十代の娘さんの成長を、ときに気を揉み、ときに目を細めて見守るのは、21世紀の過保護な親世代の密かな楽しみでありましょう。そんな彼女たちが愛して止まない、韓国K-POPアイドルグループ「TWICE」をご存知でしょうか。

 そういえばとCMで懐かしの故・西城秀樹さん(R.I.P)の『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』をキラキラ衣装でカバーしている9人組の少女を思い出す方もあるかもしれませんね。なかなかGJです。でも油断は禁物。「ああ、アレAKBじゃないんだ」なんて口走ろうものなら、愛する娘さんたちはあっという間にソッポを向き、次のお誕生日プレゼントのおねだりまで口を聞いてもらえなくなります。すっかり世のヒット曲にも疎くなった皆さんが愛される親の座を死守できるよう、今やJK、JCたちの憧れの的となったTWICEについて5分(?)で理解できるようサクッと紹介してまいりたいと思います。

 おそらく大半の皆さんがTWICEの名前を知ったのは、昨年末のNHK紅白歌合戦出場あたりが初めてだったのではないでしょうか。あそこで披露された目の下に両手の人差し指と親指でT字を作って絵文字の涙目風に揺らす「TTポーズ」は、彼女たちの最大のヒット曲『TT』のキメのポーズです(ココ大事)。

 TWICE世代の少女たちにとって、スクールカースト上位間違い無しのイケてる彼女たちがプッシュする、インスタ映えするカワイイ決めポーズや、最新ファッションは当然憧れの的。『TT』はハイティーンのちょっと背伸びした恋心を、キュートに歌い上げるキラキラでドリーミーな曲であり、子供の頃から馴染んだネットジャーゴンを織り交ぜることで、強烈に「自分たちの世代のモデル」であることを主張してきます。

 これまでの日本のアイドルはどちらかと言えば男性ファンの愛着の対象であり、その視線は常に”推し”を応援してくれるファンへの感謝に振り向けられてきました。いわばそれはリアル版の「アイドルマスター」(※プレイヤーがプロデューサーになりアイドルを育てるゲーム)の世界であり、「私達」十代の少女はその視野にありませんでした。

 ところが、韓国から来たこの9人のキラキラ少女たちは、キメキメのダンスと高い歌唱力を備え、自信に溢れたガールズライフを送る自立した「カッコカワイイ」ヒロインを演じます──同世代少女の憧れとして、恋と日常を切り開いていく「生インスタ」の中の人、いわば「リアル・プリキュア」なわけです。そんな今までになかった新しいアイドルの世界観に、日本の十代はすっかりハートを鷲掴みにされてしまったというわけです。

 日本の十代がどれだけ夢中になっているかは、彼女たちのリアル(現実)であるスマホの中、たとえばSNSをのぞくと、すぐにわかります。「TTポーズ」写真や、振り付けを真似て「踊ってみた」動画がたくさん見つかります。K-POPのGGはSNSに写真や動画を積極的に出していますが、なかでもTWICEの韓国向けInstagramは1日に何枚も新しい写真が更新されるので人気です。その写真に「いいね」をつけ、「かわいい!」「大好き」というコメントを日本の少女たちが日本語、英語、韓国語と多言語で書き込んでいます。韓国語でカラオケを歌えるほどになっている女の子も珍しくありません。

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン