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2018.08.26 16:00  女性セブン

脚本家・早坂暁さんが遺した1000文字に込めた平和への祈り

 お医者さんからも見放され、もうお大師さまにおすがりするしかないと考えた母親は、何とか助けたいと、小さな僕を乳母車に乗せて四国遍路に出ました。
 大人でも大変なお遍路です。今のように車も電話もありません。もちろんコンビニもありません。そんな時代に乳母車を押して四国を歩き通すのはさぞかし大変だったと思います。
 途中、いろんな人に助けて貰いました。山の上の札所に行くときは、知らないおじさんがおぶってくれ、海辺ではお接待で漁師の女の人のお乳を貰ったりもしたそうです。
 母親だけではとうてい四国を回れなかったでしょう。いろんな人に助けて貰いながら八十八カ所を回ることができたのです。
 そのおかげでしょうか、僕は八十八歳になった今も元気です。
 人は人と結びあい、触れ合わなくては生きていけない生き物です。たった一人では生きていけません。人が一番学ばなければならないことは、どうやって助け合い、どうやって分かち合うかということです。

 あなたたちの前には未来と大きな可能性があります。
 どう生きてどんな人生にするのかは、自分自身で切り開くことができるのです。
 ひとりひとり、何をしたい人間になるか、何ができる人間になるかを考えて、これからの人生を歩んで行ってほしいと思います。

※女性セブン2018年9月6日号

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