しかし結局、この日の執行部会の後に再統合に関する発表は行なわれなかった。
「六代目は執行部会では任侠に関する話し合いはしていないと言っています」(前出・実話誌記者)
◆〈良からぬ情報〉
統合話は幻に終わったのか。溝口氏はこう言う。
「六代目、任侠ともに『一時中断して仕切りなおす』ようです。任侠は組長制ではなく代表制を取っていて、従来の暴力団のようにトップと傘下団体が上下関係にない。織田絆誠代表が約60人の直系組長ひとりひとりに意見を聞いたところ、『六代目は依然として、改革する気などないのではないか』などの慎重意見が相次いだ。一方で、『六代目に戻れば、直参の中で一番組員の多い組織になれる。内部からの改革は十分可能だ』との声も出ている。織田代表はこうした意見を元に、合流の可否を検討している最中のようです」
六代目山口組の執行部会に先立つ8月18日、任侠側が以下の内部通達を出した。
〈御通知 現在世間で良からぬ情報が錯綜しておりますが、当 任侠山口組 重大決定事項については、決まり次第即座に皆さんに伝達致します。(中略)今は只、来る九月十二日 任侠山口組 直参 故・楠本勇浩氏の一回忌に向け、日々静かに冥福を祈ってあげて下さい。以上〉