自分から巨人を出ていったのに、なぜ復帰できたのだろうか。
「過去の経緯から、巨人は“貸し”があると判断した。そのため、2011年に巨人の2軍監督に就任できた。また、川相氏の場合、中日時代にコーチとして実績を残していたことも大きい。巨人が『返してくれ』と頼んだ形になったのではないでしょうか」
いずれにしても、来季の1軍のコーチングスタッフを見ると、全て現役時代を巨人で終えているという共通点がある。
「自分の意志とは関係なくトレードされた選手のコーチ復帰は認められているようです。今季まで打撃担当の二岡智宏氏、原監督の第2次政権で内野守備走塁担当の勝呂壽統氏、来季2軍監督の高田誠氏などです。トレードに出されたからダメなわけではない。『自分から巨人を出ていった』と判断されると、復帰の道が険しくなるようです。
でも、その考え方はもう時代錯誤ですよ。西武の辻発彦監督はかつて西武と決裂してヤクルトに移籍しているし、ソフトバンクの工藤公康監督も前身のダイエーから巨人にFA移籍している。その2人は、古巣に戻って優勝監督になっている。過去にどうだったかではなく、未来に何をしてくれるかという視点からコーチを選ぶべきではないでしょうか」
勝てば官軍のプロ野球界。原監督率いる巨人は、来季以降結果を残すことができるか。