芸能

『あいのり』Netflix版がガチな暴力紀行と化していた衝撃

『あいのり』が変わってもベッキーは変わらない(イラスト/ヨシムラヒロム)

 リアリティ番組の面白さは、どこにあるのか。みずからを鼓舞して愛を求める健気な様子をあたたかく観察する番組だった『あいのり』が、Netflix版で再開されてから大きな変革を遂げている。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、真実の愛を探してガチンコファイトクラブ的なバイオレンスにたどり着いた、新しい『あいのり』の魅力について考えた。

 * * *
「真実の愛を探す地球無期限の旅」

 このフレーズにピンとくるのはアラサー、アラフォー世代といったところか。1999年から2009年まで放送された恋愛バラエティー番組『あいのり』で何度も繰り返されていた名文句である。

 ご存知でない方に説明しよう、『あいのり』とは男性4人・女性3人の計7人がピンクのワゴン車(通称:ラブワゴン)に乗り、世界各地を巡りながら“真実の愛”を探す番組。道中、恋に落ちたメンバーは日本行きの航空券を片手に意中の相手に告白。成功すればキスをしてカップル帰国、失敗すれば涙のソロ帰国。

 恋と旅、モラトリアムの全てが詰まった青春の行方。その様子をスタジオで見守っていたのが久本雅美、今田耕司、加藤晴彦だった。親目線で見守る2人に対して、些細なことでメンバーをディスる加藤。本気でキレる加藤を見て、当時中学生だった僕は「お前、よくそんなこと言えるなぁ……」と思ったもの。私的なことを書いて申し訳ないが、初めて嫌いなタレントが生まれた番組として自分史のなかでは刻まれている(番組終盤、加藤はウエンツ瑛士と交代)。

 性質上、放送中は常々やらせ疑惑を持たれていた番組でもあった。しかし、キスして帰国したカップル44組88人、結婚したカップル8組16名というデータを見れば“真実の愛”はそこにあったのだと云える。今のところ『バチェラー・ジャパン』よりは!

 上記したように『あいのり』は2009年で終了し、その後CSにて続編が作られたらしい。ただ、ここ数年間は忘れられたコンテンツとなっていた。

 そんな『あいのり』、実は昨年からNetflixにて『あいのり:Asian Journey』と名前を変えて復活。久本雅美の代わりとなる司会者はベッキー、サブをオードリーが務めた。ベッキーにとっては例の騒動後の復帰作でもある。

 第1話、スタジオトークの一言目。

若林「ベッキーはどうなの恋愛は、思い出に残る恋愛とかあった、人生で?」
ベッキー「知ってんだろ!」

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン