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2019.01.10 07:00  週刊ポスト

日産、東電、東芝など 平成を停滞させた経営者ワースト10

企業を”私物化”したコストカッター(時事通信フォト)

 平成という時代は、日経平均3万8915円という過去最高値から始まり、バブル崩壊以降、「失われた20年」と呼ばれる長い低迷時代に入った。

 平成の「空白の20年」は日本の中間層が没落し、サラリーマンの姿を大きく変えた。「24時間戦えますか」の企業戦士は、不況の中でいつしか非正規の「ワーキングプア」となり、ついには「派遣切り」で失業者があふれた。

 では、激動の時代の日本社会を停滞させた経営者は誰か──経済評論家からエコノミストまで「経済のプロ」57人が選んだワースト10の経営者とともに、平成30年間の経済史を振り返る。

【1位】カルロス・ゴーン(64・日産自動車元会長)

「日本式経営」の優れた部分まで破壊した経営手法に対して批判的な評価が集中した。

「ゴーン氏は共生型資本主義だった日本を強欲な株主資本主義モデルに作り替える尖兵になった。結果は日産の空洞化と中国合弁先やルノーへの技術の安売り、国内シェアの没落で、株主資本主義モデルは日本経済を慢性デフレに陥れた」(産経新聞特別記者・田村秀男氏)

「(企業再建のための)大リストラは1回のみが鉄則だが、『日産リバイバル・プラン』とリーマンショックの時に、合計で4万人強の首を切った」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)

 コストカットしすぎて目先の利益確保に走ると、長期的には企業の体力を失わせる。日産をはじめスバル、三菱自動車工業などで相次いだ検査不正などの不祥事にはそうした背景があったと指摘する声は多い。

 さらに今回の事件は“新たな停滞”をもたらすのではないかという危惧がある。

「どんなに優秀な経営者でも、権力の座に長らく居座れば腐敗してくることを改めて示した。長年にわたってメディアで『名経営者』と称えられる存在だっただけに、事件で『強欲な』経営者像が一気に植えつけられた“反動”は、日産を停滞させる要因になり得る」(ノンフィクション作家・立石泰則氏)

【2位】勝俣恒久(78・東京電力元会長)

 福島第一原発事故当時の東京電力会長。他の旧経営陣とともに強制起訴された。

「サラリーマン経営者でしかもワンマン。事故の際の対応の拙さは、危機意識に乏しいサラリーマン経営者の典型」(前出・有森氏)

「事故は、今後も長期にわたって日本経済の足を引っ張り続けることになる。事故の予見性があったかどうかはともかく、安全神話にあぐらをかき、対策を怠った責任は重大だろう」(経済ジャーナリスト・磯山友幸氏)

 とくに厳しい評価が集まったのは、勝俣氏が公判で、「社長は万能ではない」などと責任を否定するような姿勢をとっていることだ。

「事故当時の東電経営陣全員に言えることだが、経営責任をとらない、感じない経営者はそれだけで経営者失格だと言わざるを得ない。経済は沈滞し、巨額の税金が投入された」(前出・立石氏)

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