ライフ

大学生がハマる出会いアプリ 詐欺集団が暗躍するリスクも

出会いはリアルよりスマホから

出会いはリアルよりスマホから

「マッチングアプリ婚です」という結婚の報告を聞くようになった。お見合い紹介業や結婚関連事業を手がけてきた大手企業だけでなく、新興のIT企業なども複数参入し使い勝手や安全性を競いあった結果、マッチングアプリは市民権を得た状態だ。しかし、そのマッチングアプリ内で詐欺が多発しているという。ITジャーナリストの高橋暁子さんが、身のまわりの出会いよりマッチングアプリを好む理由、それを利用した詐欺が起きている背景について解説する。

 * * *
 マッチングアプリの利用率は上がる一方だ。Facebookや電話番号など比較的簡易な本人認証の仕組みが整っているものが多いため、従来の出会い系サイトより信頼性が高いと言われている。アプリによっては公的な身分証明書が必要なものもある。

 最近は、大学生の間でよく利用されているという。大学生は若いし出会いも多いのではと考えるが、彼らに尋ねるとリアルの同級生や知り合いと恋愛関係になるのを避ける傾向があるようだ。都内の大学に通う女子学生は「SNSでつながっているから過去とかも全部わかってるし、元カレもその前の彼もみんなわかっている。別れたら人間関係に影響するからやりづらい。アプリなら別れても影響しないからやりやすい」という。

 今の大学生はSNSネイティブであり、ネット経由で出会うことに抵抗感を持たない世代でもある。「(恋人が作りたいという)目的が同じだからマッチングしやすいし便利。アプリを使っている友だちも多いし、デートしている子もいる」(前出の女子大学生)と言い、後ろめたさを感じさせない。

 別の大学生は、「学内でアプリを立ち上げたら、(学内の)知り合いが表示されてすぐに閉じた」という。多くのマッチングアプリには、スマホの位置情報を利用して近くにいるユーザーを表示させる機能があるため、このようなことが起きる。もちろん、リアルの友人とアプリ上で出会わないために、多くのアプリはFacebookでつながっている友だちは表示しないという機能を持つが、それでも結構な数のユーザーが表示されるのだ。

◆トラブルが多いマッチングアプリ

 一方、マッチングアプリではトラブルも多発している。ある調査結果などでは、利用者の約半数が、マッチングアプリにまつわる何らかのトラブルに遭った経験があるという。

 多いのは、見た目の詐称、つまり顔写真が原因のトラブルだ。プロフィル写真を加工しすぎていたり、他人の写真を使っている例もあるようだ。「若い頃の写真を使っていたようで、会ったらほとんど別人だった」という声もある。

 多くはFacebookや電話番号のみで登録できるので、現実とは違う経歴を自称してもチェックされることはない。対面で出会うよりも素性を偽りやすいため、独身と偽った既婚者が混じっていたり、年収が話と違ったという例もある。

 とはいえ、マッチングアプリはアプリごとに恋活・婚活など目的が明確なので、真剣に交際を考えている人と出会いやすいところがメリットでもある。一方で、そのようなアプリでもやはり遊び目的のユーザーも少なくないようで、「いきなり関係を求められて、断って逃げ帰るのが大変だった」という女性もいた。

◆マッチングアプリで詐欺が多い理由

 マッチングアプリには、真剣な交際を始めたい人たちが集まっているのだが、実は、詐欺まがいの行為が多発している場所でもある。多いのは、ネットビジネスや怪しい宗教の勧誘をされる例だ。

関連記事

トピックス

維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
《高市首相の”台湾有事発言”で続く緊張》中国なしでも日本はやっていける? 元家電メーカー技術者「中国製なしなんて無理」「そもそも日本人が日本製を追いつめた」
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
NEWSポストセブン