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2019.09.08 07:00  週刊ポスト

アマゾン物流センターで死亡事故続発 だが責任の所在は曖昧

◆小田原は仕事が少ないので…

「私は泣くこともできず、ただ茫然としていました。この人の葬儀や役所での手続きなどで、仕事を2週間ほど休まなければならない。家にある蓄えは4万円だけ。どうやってこの人を送り出しながら生活をしていけばいいのか、と途方に暮れました」(京子)

 京子がワールドインテックから受け取ったのも、3万円の香典だけだった。

 京子は、正人の病院の治療代や司法解剖代などがいまだに払うことができないでいる。2人で働いてようやく成り立っていた生活は、夫が亡くなることで崩壊の一歩手前まで追い込まれ、取材当時、月4万円の家賃を10か月滞納していた。金銭的に助けてくれる身内もいない。

 働いていた百貨店が閉店になり、京子はいくつかの職場を転々としたが、2018年10月から派遣会社は以前と違う会社に変え、再びアマゾンの小田原物流センターでのアルバイトに戻った。正人が亡くなってから体重が20キロ以上減ったことから、以前を知る仲間から、「人相が全然変わった」と驚かれる。だが、京子自身はダイエットをしたつもりもなく、日々の生活に追われているうち、いつの間にか体重が落ちていたのだ。

 夫が命を落とした職場で再度働くことに葛藤はなかったのか、と私は尋ねずにはいられなかった。

「小田原付近では仕事が少ないので、困った時のアマゾン頼みって言われているんです。給与は日払いでもらえますし。夫が亡くなったことへのわだかまりが全然ないと言ったらうそになりますけれど、生活のためだと割り切ることにしました。年末もお正月の三が日も働くつもりです」

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