芸能

懐かしの音楽特番も限界?“お宝映像”に視聴者の慣れも

テレビ東京の音楽特番として半年ごとに放送されている『3秒聴けば誰でもわかるあなたの名曲ベスト100』(同HPより)

“お宝映像”番組も限界を迎えつつあるのか──。各局の音楽特番の視聴率に異変が起こっている。

 10月6日、『3秒聴けば誰でもわかるあなたの名曲ベスト100』(テレビ東京系)が放送され、三波春夫の『東京五輪音頭』や松田聖子『青い珊瑚礁』などの『名曲ベスト100』が懐かしのVTRとともに紹介された。また、ゲストが選んだ秘蔵映像として『特殊な演出をしている歌番組』などのコーナーも設けられた。他にも、ダイアモンド☆ユカイがプリンセスプリンセスの『Diamonds』を、May J.が久保田早紀の『異邦人』をスタジオで歌うなど名曲のカバーコーナーも随時挿入された。

『3秒聴けば誰でもわかる~』は期首期末特番として2017年4月から半年ごとに放送され、2018年4月1日には番組最高の視聴率8.8%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)を記録。しかし、5度目の2019年4月7日は5.9%、6度目の10月6日は6.4%と、直近2回の視聴率はそれほど芳しいものとはいえない。

 どうして視聴率が低下しているのだろうか。芸能研究家で、著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)で『ザ・ベストテン』(TBS系)など音楽番組の詳細な分析をしている岡野誠氏は、次のように見ている。

「数年前まで、テレ東は過去VTRを扱う音楽特番をほとんど放送していなかったため、『3秒聴けば誰でもわかる~』はまさに“お宝映像”のオンパレードでした。しかし、近年は『テレ東音楽祭』などでも懐かしVTRを流しており、『3秒聴けば誰でもわかる~』も回数を重ねてきたので、視聴者がテレ東の“お宝映像”に慣れてきたのかもしれません」(以下、「」内、岡野氏)

 10月6日放送の『3秒聴けば誰でもわかる~』の全142映像を曲の発売年(※ちあきなおみの『矢切の渡し』、尾崎豊の『I LOVE YOU』はシングルリリース年でカウント)で分けると、ある年代に偏っていたという。

「昭和50年代が66曲に上り、全体の46.5%を占めました。ちなみに、その前後5年間である昭和45~49年は17曲、昭和60~平成元年は22曲。これらの20年間で、73.9%になります。一方で、平成2~31年は17曲で12%のみ。平成10年以降は8曲、平成17年以降は0曲でした。つまり、昭和50年代前後に学生時代を過ごした現在の40代、50代を主なターゲットにした番組作りだったことがわかります」

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン