惜しむらくは、1泊2日という日程である。かつて、太川陽介から『魔の3日目』という言葉が生まれたように、3日目には何かが起こりやすい。バスの乗り継ぎが上手くいかないこともあれば、3人の間でバトルが勃発することもある。もし今回、3泊4日の旅だったら、太川と宇垣の対決はあの程度では収まらなかったはずだ。そうすれば、視聴率2ケタに乗る可能性もあったのではないか。
3人のような売れっ子を何日も拘束できないという事情もわかる。不定期特番ではなく、レギュラー化した影響もあるだろう。それでも、せめて2泊3日、ハラハラ感を演出するマドンナと旅すれば、さまざまなドラマが起こる。
出演者はネットで言動が批判されようとも、気にする必要など全くない。それは数字が証明している。太川や蛭子、マドンナは臆することなく、これからも思いのままに行動してほしい。
■文/岡野誠:ライター・芸能研究家。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)が話題に。田原俊彦を通して“人気とは何か”を社会学的に分析。関係者への取材や膨大な文献、視聴率を用いて1980年代以降のテレビ史も丹念に考察もしている。