森友問題や加計問題、桜を見る会が批判されたが、あれはスキャンダルでも何でもない。とくに加計問題は、獣医不足で学部が少なく、手を挙げる経営者もいないから安倍首相の友達がやると言っただけ。
桜を見る会も、長期政権になれば当然支援者が増えるというだけの話だ。
安倍首相は人使いも上手い。「お友達を優遇する」なんて批判もあるが、気脈の通じている政治家を使うのは、自分の政策を進めていくうえで非常に大事なことです。
長期政権で自民党が腐敗していると4選を批判する声もあるが、大げさすぎる。だめな議員は与野党問わずいくらでもいるんだから。
●田原総一朗氏(ジャーナリスト・「交代」派)
僕は安倍首相の4選はあってはならないと思う。今ですら自民党は安倍首相にもたれかかっているからだ。
例えば桜を見る会のような事柄が明るみに出れば、反安倍派から批判の声が上がるはずなのに、その声が聞こえない。森友・加計問題もしかりで、党内から「安倍辞めろ」という声が一切出てこない。
今や自民党議員のほとんどが安倍首相のイエスマンになってしまっている。
昔の自民党には反主流派や非主流派などがあり、主流派が反主流派や非主流派との論争に負ければ、首相が交代した。ところが選挙制度が中選挙区制から小選挙区制に変わり、ひとつの選挙区から基本的にひとりしか立候補できなくなった。当選しようと思えば党に公認してもらわなければならないから、結果として自民党議員がみんな安倍首相の顔色を窺うようになってしまった。