そうした前例があったから、雅子さまはある工夫をされたのではないだろうか。
「雅子さまは、世間からいわれているようには、“自分がキャリアウーマンだったこと”を特別だと思っていません。むしろ、職業経験はなくとも、初めて民間人から皇太子妃、皇后となられた美智子さまが、言葉にできないほどご苦労をされて、道を切り拓かれてきたことを心から尊敬されています。
だから、まずは美智子さまに倣って、展示物は幼少期や学生時代のものに絞られた。あえて自分の外務省キャリア時代のものは前面には出さず、第2期へ後ろ倒しにされたのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)
◆両陛下に失礼があってはいけません
1月2日に皇居で行われた新年一般参賀。御代がわり後、初の一般参賀ということもあり、上皇上皇后両陛下が出席されるのかさまざまな憶測を呼んでいた。そんな中で、両陛下は午前の部に出席された。
「上皇上皇后両陛下に出席していただくかどうか宮内庁職員は判断に悩み、天皇皇后両陛下に相談していたそうです。そこで雅子さまは“上皇上皇后両陛下に失礼があってはいけません”というお考えを述べられたそうです。ですから、上皇上皇后両陛下に“ぜひご出席ください”と申し入れ、ご出席に至ったと推察されます。
一般参賀当日には、上皇上皇后両陛下が、それまでとは異なる立ち位置に一瞬、戸惑われるシーンがありました。
後に、雅子さまはそれについて、“両陛下をないがしろにしてはいなかったか”と大変気に病まれたと聞いています。平成の30年間、立ち続けられた慣れた場所ではなく、横にずれることになったことをしっかりとお伝えできていたのか、など心配されたのでしょう。それほどに上皇上皇后両陛下を敬愛し大切に思っていらっしゃるのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)