夫も同じ思いだった。夫婦は結婚後すぐに妊活に取り組んだ。
「占いでいいことがあると言われると、主人は『もしかして妊娠!?』と喜ぶほどでした。当時は妊娠検査薬を大量に手に入れて、生理が1日でも遅れるとすぐに検査していました。通常は10秒くらいで判定が出るのに、私の場合はたった2秒で妊娠してないという2本線が出るから、毎月がっかりしてばかりでした…」
大好きな飲酒を控え、苦手だったという野菜中心の食事を心がけつつ、やせすぎないよう気を配った。
「私は体力に自信があったし、常に元気。年齢的なことはあるとはいえ、普通に夫婦生活を送ればいつかは妊娠できると思ってしまっていたので、結婚から時間が経っても子供ができないことに、現実を知りました。
若いときは生理がこないと焦ったくせに、結婚後は生理がくるたびに落ち込んで『またアレがきちゃった』と主人にLINEするようになった。自分自身がそれほど変わったことにも驚きました。
小さい頃から『子供はいらない』と願っていたことを神様が聞き入れて、『突然再婚して思いが変わっても、そんなに簡単に子供はできないよ』と言っているんだろうと自分を責めたこともありました」
結婚から1年経った頃、LiLiCoは友人の産婦人科医に相談。夫婦で不妊の原因を知るための検査を受けることをすすめられた。
「『一度、ご主人を連れてきて』と言われたけど、主人は忙しくてなかなか時間が取れないんです。純烈で地方を回ることが多く、家に帰ってきても帰宅は深夜0時過ぎで翌朝5時に出ていく。1時間のショーの後、2時間の握手会をこなしてクタクタの主人に『精子の状態を調べて』とはなかなか言えませんでした」
下積みが長かったことで知られる純烈は、ブレーク後も女性問題によるメンバーの脱退などの逆風があり、現在も懸命に活動を続ける。
LiLiCoはどれほど忙しくても朝4時に起床して朝食を作って送り出すなど、夫を支えてきた。
「純烈としての仕事をとにかく頑張ってほしいという思いと、それでもタイムリミットがあるからいますぐ不妊治療を一緒にしたいという思いで本当に悩みました」
◆発展途上国で暮らす3人の子供の面倒を見ています
彼女は最近、神様に「もう子供はあきらめました」と話しかけるようになった。
「実は神様をだまそうと思っているんです(笑い)。女性の体ってすごく面白くて、『よし妊娠するぞ』と思っていたら緊張してなかなか妊娠できない。でも『妊娠やーめた』という感じで心身ともにリラックスすると、逆に自然に妊娠できるって話をよく聞くんです。
正直に言って、80%くらいあきらめている気持ちもある。仕事も大切だし、意識のなかで子供のことを考えなくなるのも近いかもしれません。でもこうして取材を受けて子供のことを考えると、やっぱり欲しいと思ってしまう。