「一番はジャンプです。ワリエワは4回転を跳びますし、3位のアリサ・リウ(アメリカ、14歳)は4回転とトリプルアクセルを跳びます。ただし、難易度ではなく、高さや質、安定感で勝負することも可能で、2位に入った選手に4回転はありません。
一方、日本勢でいえば、たとえばジュニアで優勝して、一躍スターになった本田選手はシニアに上がり、ジャンプの安定感が欠けるようになりました。元々ジャンプより、表現力に定評のある選手でしたが、本田選手に限らず、女子選手は年齢を重ねて体型が変わると、ジュニアのときのように跳ぶのは難しくなります。だからこそ、ジュニアのときに、4回転など難易度が高いか、あるいは質の高いジャンプを身につけておくことが重要になります。もちろんフィギュアはジャンプだけではありませんが、表現力は後からついてきても、ジャンプを後から磨くのはとても難しいからです。今、シニアで活躍している紀平選手、坂本花織選手(19)、樋口新葉選手(19)らはみな、元々ジャンプが得意な選手です」
男子は鍵山、佐藤駿(16)というジャンプを得意とする選手が育っている。女子が後に続くことを期待したい。