国内

テラハ事件で考察 匿名で誹謗中傷する者をどう罰するべきか

女子プロレス界期待の新星だった(写真/GettyImages)

 スキャンダルを起こしたワケでも事件を起こしたワケでもない。ただテレビに出ただけで、なぜ彼女は死に追い込まれなければならなかったのか……数々の炎上を研究してきたネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、すべてのネットユーザーに警鐘を鳴らす。

 * * *
「恋愛リアリティーショー」の『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演していたプロレスラー・木村花さん(22)が亡くなった。同番組では男女6人の共同生活を描くが、彼女は気性の激しいキャラとして登場しており、勝手にリングコスチュームを同居人男性に洗濯・乾燥された結果縮んでしまい、彼に激怒する。

 これを見た視聴者からは「お前が早くいなくなればみんな幸せなのにな。まじで早く消えてくれよ」「死ね」などと書かれた。多い日には100件の誹謗中傷があったという。役柄上の荒々しさと激しいキャラを許せないと感じた人間がそれだけ存在したということだ。所属するプロレス団体の代表は、誹謗中傷を書き込み続けた者を特定し、法的措置を取ると宣言している。

 これでいい。目の前にいる人間に対して「死ね」などと言った場合は「なんだオラ!」と抗争になるものだが、ネットであれば何を言ってもいいと安易に考える者が多過ぎる。この手の人間は、誹謗中傷を受けた者がカネと時間をかけて執念の追い込みをして実際に訴えた場合は、「軽い気持ちだった」とのたまう。「死ね」と安易に書く背景には、「自分は視聴者様だから文句を言う権利がある」という意識もある。

 今回も木村さんを執拗に攻撃していた者は軒並IDを削除して逃亡した。ネットにはこいつらに対して「震えて待て」の書き込みもあるが、まさにそうだ。お前がやらかしたことの重大さを今こそかみしめるが良い。

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン