(番組ホームページより)

“深いドラマ”を若者はどう見た?(番組ホームページより)

若者は『大豆田〜』の“深さ”に反応した

『大豆田とわ子と三人の元夫』では、住宅建設会社の社長を務めるバツ3女性・大豆田とわ子のトホホなエピソードが毎回のように描かれた。自動ドアに挟まれて動けなくなったり、道路工事現場のぬかるみにはまって動けなくなったり……。そんな彼女を今も慕う元夫たちが織りなすコメディードラマ。当代きっての名脚本家の坂元裕二の書くセリフが味わい深いものだった。

 あまり説明的ではなく、会話のシーンなどから「察する」ことを求めるドラマだ。つまり、分かりやすいドラマではなく、視聴者の「読み取る力」が求められる“深いドラマ”である。若者たちの感想は、そうした「深さ」に反応したものが少なくなかった。

「“人と人の関係”について考えさせられる日々だ。特にコロナ禍でますますその傾向が強まっている。そんななか本当に大事な人間関係は何かをじっくり考えさせてくれた」
「人間の弱さと強さの両面を見せてくれて今期イチオシだった」
「ダメな人間、詐欺師や会社乗っ取りの先頭に立つ投資ファンドの男、元夫たち、とわ子自身……それぞれがチラリと見せる愛すべきダメっぷりが心に残った」

 筆者としても、元夫たちの造形がそれぞれに魅力的だった。1番目の夫の田中八作(松田龍平)はとにかく女性にもてる。とわ子は八作に他に好きな人がいることに気づいて離婚した。2番目の夫であるフリーカメラマンの佐藤鹿太郎(角田晃広)は値段を確認してから人におごる「器が小さい」タイプ。3番目の夫・弁護士の中村慎森(岡田将生)は雑談や挨拶などは不要と考える効率最優先の人間で「それって要ります?」が口癖。小さな理屈を並べて止めどなく語っている面倒くさい人。

 幼い頃からの親友かごめ(市川実日子)は世間の常識に縛られない自由人だが、家庭環境が複雑で親戚の家で育てられた経験があり、ドラマ途中で急死してしまう。とわ子自身もいつも他の人とは反対の行動をしてしまうドジな性格だ。そうした少しずれた人たちが助け合って自分の居場所を求めていく物語だった。

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