いまなお、ご体調は快復途上にある(4月、東京・千代田区)
愛子さまは、皇族としての歩みを着実に進められる一方で、大学生としては、不自由なキャンパスライフを余儀なくされている。天皇陛下は今年の誕生日会見で、次のように愛子さまのことを慮られた。
「大学では様々な人たちと顔を合わせて授業を受けたり、放課後の部活動で一緒に参加したり、見ず知らずの人と学生食堂で隣り合ったり、新しい発見と経験の連続であったように思います(中略)愛子には、感染症が落ち着いて、いつの日かキャンパスに足を運べるようになるとよいなとは思います」
失われたのはキャンパスライフだけではない。大学在学中の留学の機会も失われた。今年1月、初めて出席された歌会始の儀で、愛子さまは高校2年時に参加した英イートン校でのサマースクールの思い出を詠まれた。
「外国で生活した経験は、愛子さまのなかで色濃く印象に残っているのでしょう。愛子さまは、留学ができないことを残念に思われているのではないでしょうか」(前出・皇室記者)
大学は学ぶ場所、友人と交流を深める場所であるが、生涯の伴侶と出会う可能性がある場所でもある。
「女性皇族にとって、“自然”な出会いの場は実質大学生活が最後となるでしょう。お相手選びの選択肢が狭まることは、非常にもったいないと感じます」(宮内庁関係者)
それでも、愛子さまには揺るぎない思いがあるという。
「愛子さまは、自らの大学生活の犠牲をいとわず、両陛下を支えたいという意思をお持ちです。成年会見でも繰り返し口にされていたその情熱は、母である皇后雅子さまのご体調と無関係ではないでしょう」(別の宮内庁関係者)
天皇家には、お仕えする多くの職員がいる。愛子さまと両陛下の親子関係も、すこぶる良好だ。それでも、ひとりっ子の愛子さまにとって、ふと自室に戻られたときに襲ってくるのは、どのようなお気持ちなのだろうか。同年代のお友達と“同じ空間”で同じ時間を共有することができない。そんな「孤独の部屋」でも、愛子さまが考えられているのは、母である雅子さまのことだ。