福田:坂元先生は、肩入れしないで見ようと思っても、ぼくらの期待をはるかに超えてくるんですよね。今期の『初恋の悪魔』(日本テレビ系)もすごく面白い!
宮地:坂元作品って、『それでも、生きてゆく』や『Mother』のように、事件が起きたその裏側で生きていく人間の会話を丁寧に描いていくんですよね。だから、心に響く。
村上:ドラマは脚本家の名前に注目すると、好みの作品がわかってきますよね。ぼくは、坂元さんのほかに、古沢良太さんも好きです。『鈴木先生』(2011年/テレビ東京系)や『デート〜恋とはどんなものかしら〜』(2015年/フジテレビ系)も大好き。『最後から二番目の恋』の岡田惠和さんは良質なセリフが多いと思います。
宮地:脚本家とともに、プロデューサーや演出家も大事だよね。今期の『石子と羽男 —そんなコトで訴えます?—』(TBS系)は、プロデューサーが新井順子さん、演出が塚原あゆ子さんと『アンナチュラル』(2018年)や『MIU404』(2020年/いずれもTBS系)などを手がけた名コンビ。特にプロデューサーの熱量が演者に伝わるかどうかで、ドラマの面白さは変わってくるかと思います。
福田:スタッフの熱量って、エンディングにも表れると思うんです。ぼくの指標でいうと、『大豆田とわ子と三人の元夫』(2021年/フジテレビ系)のようにエンディングが毎回違う演出だと、スタッフの熱の入れ方が違うなって思います。そういうドラマってやっぱり面白いですね。
『101回目のプロポーズ』第6話(1991年/フジテレビ系)
【あらすじ】
建設会社の万年係長の達郎(武田鉄矢・当時42才)は、100回目の見合いでチェロ奏者の薫(浅野温子・当時30才)と出会う。薫に恋をした達郎は猛アタックを始めるが……。
【ココで見られる】
『101回目のプロポーズ』DVD-BOX 2万1780円 発売元: フジテレビ映像企画部 販売元: ポニーキャニオン、FODで配信中。(C)2001 フジテレビ
『最後から二番目の恋』第9話(2012年/フジテレビ系)
【あらすじ】
鎌倉を舞台にテレビ局勤務で45才独身女性・千明(小泉今日子・当時46才)と鎌倉市観光課課長で50才独身の和平(中井貴一)の恋模様をコメディータッチで描く。脚本は岡田惠和さん。
【ココで見られる】
『最後から二番目の恋』DVD- BOX 2万5080 円 発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン、FODで配信中。(C)2012フジテレビ
『それでも、生きてゆく』第5話(2011年/フジテレビ系)
【あらすじ】
妹を殺された過去を持つ洋貴(瑛太・当時29才)と加害者の妹の双葉(満島ひかり・当時26才)。偶然出会った2人は、次第に惹かれあっていく。事件によって悲しみを背負った家族たちが明日へ希望を見出そうとする。
【ココで見られる】
『それでも、生きてゆく ディレクターズカット完全版』 DVD-BOX2万5080 円 発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン、FODで配信中。(C)2012フジテレビ
【プロフィール】
宮地謙典/お笑いトリオ「ニブンノゴ!」リーダー。9月23日に動画配信『THE EMPTY STAGE』を実施。
福田恵悟/お笑いコンビ「LLR」ボケ担当。9月27日にライブ配信『LLRの幕張ファクトリー〜おNEWなネタを生産します!』を実施。
村上健志/お笑いコンビ「フルーツポンチ」のボケ担当。メンズノンノWEB「フルーツポンチ村上健志の17音のラブストーリーズ」を隔週連載中。
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2022年9月29・10月6日号