「どんな役でも」というスタンスで役者を続けてきた堺雅人(写真は2020年)

昨冬に立った非公式の舞台

 菅野は教育にも熱心で、幼い頃から子供たちをプリスクールの“受験コース”に通わせ、長男を超有名小学校に進学させている。夫婦で私大付属小学校の説明会に参加している姿も目撃されていたという。

 堺の役者としてのスタンスは自分で出演作を判断しないこと。2013年『GQ JAPAN』のインタビューでも《僕の判断能力を自分で信用していないんです。あくまでもプレーヤーなので》と明かし、《どんな役でもやりたいです。断りたくない》と語っていた。

「結婚するまで、堺さんは仕事のすべてを事務所に委ねていました。しかし、結婚後は菅野さんと相談して、ふたりで判断するようになったといいます。スケジュールの調整がうまくいかず、以前から夫婦の間で『どちらかが独立した方がいいのでは?』という話も持ち上がっていたそうです」(前出・芸能リポーター)

 家族を持ち生活自体が変わったことで、仕事への向き合い方にも変化が訪れたようだ。

「近年、堺さんは周囲に『もっと舞台をやりたい』と話すようになっていました。自分にとっての役者の原点は“舞台”という思いも強くなっていたのでしょう。2009年に劇団☆新感線の『蛮幽鬼』に出演した際、激しい稽古に『死ぬかと思った』と漏らしつつ、現場ではテレビや映画よりイキイキと演じていた。それ以来、舞台から遠ざかっていることにどこか満たされない気持ちを抱いてきたようです」(前出・舞台関係者)

 実は昨年冬頃、堺は菅野とふたりで東京・港区のホールで非公式の舞台公演を行っている。

「チケットを販売せず、仕事関係者やお子さんの保護者を招待して極秘裏に行ったそうです」(前出・舞台関係者)

 結婚前の映画『大奥』以来初めての“夫婦共演”だった。

「まさか夫婦で自主公演のような舞台に立つとは驚きでしたね。客が知人だけとはいえ、以前ならあり得ませんよ。既に退社が決まっていた時期なので、事務所からは何も言われなかったようですが、“暴走”に近い形での開催でした。退社自体は予期せぬものだったとはいえ、貯蓄はかなりあるし、いまは吹っ切れて、今後の役者人生を謳歌したいと決意を新たにしているようです」(前出・芸能関係者)

 1月上旬、独立報道を心配した前出の濱崎さんが堺に電話をかけると、気丈にもこう言ったという。

「大丈夫。いままでと何も変わらないから」

 古巣を離れ、マネジャー、そして妻と共に歩む道を選んだ堺。今後はテレビだけでなく、舞台でも活躍する姿を見ることができそうだ。

※女性セブン2023年2月2日号

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