初めてガールスカウト活動に参加され、充実の表情を見せられた(2010年8月、長野県長野市。写真/JMPA)
女性は理系科目が苦手という偏見
11月初旬に、佳子さまはペルーを訪問される。直前まで現地関係者の話を聞かれたり、行事のご挨拶の準備をされたりと、お出まし以外にもご多忙な日々を過ごされていたようだ。
「姉の眞子さんから各種団体の総裁を引き継いだり、新規の団体から声をかけられたりと、佳子さまへのお出ましのお願いは尽きないそうです。愛子さま、悠仁さまは学業優先ですから、若く、知名度があり、発信力もある佳子さまに依頼が集中するのでしょう」(宮内庁関係者)
そうしたなかで目立つのが、「女性活躍」や「ジェンダー平等」に関するイベントへのお出ましだ。今年4月、皇族として初めて、全国高校女子野球の選抜大会決勝戦を東京ドームでご覧になると、8月に選手権大会の決勝を観戦された。9月30日には、東北大学で「女子大生誕生110周年」の記念式典にご出席。壇上から参加者一人ひとりと目を合わせるようにして、お言葉を述べられた。
「佳子さまは“女性は理系科目が苦手”という偏見に触れながら、ジェンダー平等の大切さについて訴えられました。佳子さまのお出ましは大学側の指名でした。女子大学生の誕生を記念する、言うなれば女性活躍を願う式典なので、ぜひお願いしたいという意図があったようです。スピーチは長尺でしたが、ご自分のお言葉で噛みしめるように、会場の人に語りかけられていました」(前出・宮内庁関係者)
実は、これまでの佳子さまのスピーチは紋切り型だと感じられることも少なくなかったという。皇室記者の話。
「これまでの佳子さまには、どこか“借り物感”がありました。ご発言、お召し物ひとつとっても、佳子さまの意思がそこにはないような印象があったのです。公務を始められたばかりで不慣れだった頃は、紀子さまの影響もあり、ご自身の中で葛藤があったのかもしれません」
放送作家のつげのり子さんが続ける。
「ここ数年、ぐんとご本人らしいファッションが増えました。佳子さまはもともとダンサーで“パフォーマー”ですから、お召し物の色にご自身の主張を込めるという高度なテクニックを使われているように見受けられます。また、スピーチの文言も以前より踏み込んでいます。佳子さまは女性皇族ですから、なかなか自分の意見を公言する場がない。“この場を借りて”という思いもあるのでしょう」
前出のガールスカウト日本連盟主催のイベントにおけるスピーチは、集大成と表現できるかもしれない。