国内

愛子さま、初の単独地方訪問で示された「常に国民に寄り添いたい」という矜持 雅子さまの公務をサポートする心強い味方に

愛子さま

初の単独地方訪問をされた愛子さま(写真/JMPA)

 在学中は学業を理由に公務やお出ましを控えられてきた愛子さまだが、一転、積極的に皇室の活動をされるようだ。4月1日から新社会人として新しい環境に飛び込まれる愛子さまと、皇后としてのご活躍がますます期待される雅子さまとの、新たな“二人三脚”の形──。

 天皇家の長女・愛子さまが到着されるのと時を同じくして、土砂降りだった空が一転、まぶしいほどの晴れ間を見せた。3月26日昼頃、愛子さまは伊勢神宮を参拝するため、三重県に入られた。白いコートとパンプスをお召しになり、髪を後ろでひとつにまとめられ、颯爽と歩かれる愛子さまのお姿は、どこか雅子さまを彷彿とさせる。

 東京駅や名古屋駅、近鉄鳥羽駅(三重県鳥羽市)では、愛子さまを一目拝見しようと集まった人たちに、笑顔でお手振りをされた。参拝用の純白のロングドレスに着替えられた愛子さまは、午後3時頃、伊勢神宮の外宮に到着された。外宮を参拝されたのちに向かわれたのは天皇家の祖先とされる天照大御神が祀られている内宮。大勢の人のお出迎えを受けられた愛子さまは微笑みを浮かべて応えられ、玉串を捧げ、拝礼をされた。

 成年などの節目で伊勢神宮を参拝することは皇室の慣例だが、コロナ禍の影響で、愛子さまは長らく実現できていなかった。20才になられたのは、2021年12月。およそ2年半の月日が経つなかで、愛子さまは成年を迎え、学習院大学を卒業し、日本赤十字社(以下、日赤)に就職されるという道を選ばれた。

「ようやく伊勢参拝を叶えることができて、万感の思いでしょう。宿泊を伴う単独での地方訪問は愛子さまにとって初めてのことでしたが、特段緊張されるご様子もなく、終始、充実した表情が見受けられました。

 愛子さまは国民から大きな期待を寄せられていることについて自覚されているはずです。伊勢参拝を終えられたいま、天皇家の長女として、皇室のご活動に邁進することを新たに誓われたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)

 ご卒業後初めてとなるお出ましは、いきなりのハードスケジュールだった。

「皇族方にとって、長距離移動が必要な地方訪問は負担が大きい。まして宿泊を伴うとなれば、なおさらです。現に雅子さまは、適応障害で療養生活に入られて以降、泊まりがけでの地方訪問の時機は慎重に見極められてきましたし、予定された際には総力を挙げて体調の波を整えられてきました」(前出・宮内庁関係者)

 雅子さまのご様子をそばでご覧になってきた愛子さまは、宿泊を伴う地方訪問の難しさに思いを馳せられることもあっただろう。

「初めての単独地方訪問ながら、挨拶の際はもちろん移動中にも笑みを絶やされることなく、愛子さまの所作の節々からは余裕が感じられました。等身大で人々と接される愛子さまの姿からは、常に国民に寄り添いたいという両陛下の矜持も感じさせられました。ハードスケジュールをこなされたことは自信になったでしょうし、同時に、雅子さまがご不在でもお出ましを全うできるという証左にもなったでしょう」(前出・宮内庁関係者)

通訳を介さずコミュニケーションを取られる(2月、東京・港区。写真/JMPA)

通訳を介さずコミュニケーションを取られる(2月、東京・港区。写真/JMPA)

「完璧に全うしたい」雅子さまの重圧

 雅子さまは3月22日、天皇陛下と能登半島地震の被災地を訪問された。

「雅子さまは膝を突き、被災者一人ひとりの目を見られながら、『怖い思いをされたでしょう』、『心細いですね』などとお声がけをされました。朗らかな雅子さまのご様子に、被災者の方々は勇気づけられたそうです」(皇室記者)

 両陛下を一目見ようと集まった人の数は、輪島市と珠洲市を合わせて、平日にもかかわらず、のべ2500人に上ったという。

「移動の際に使われたマイクロバスでは、当初、両陛下は隣り合って座られていましたが、沿道からの見やすさを考慮されたのか、途中からは前後に並ばれるようになりました。雅子さまに至っては、座席から立ち上がって手を振られる一幕もありました。発災当初から長らく案じられていた被災地でのお見舞いができたこと、そして現地の人々の歓迎を受けられたことは、雅子さまにとってこの上ない喜びだったのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 今回の被災地訪問は日帰りで、余裕があるとはいえないタイムスケジュールが組まれ、心配される声もあったが、両陛下は予定通りに帰京された。

「タイトな日程にもかかわらず、つつがなく被災地訪問を終えられたことは、雅子さまにとってまたひとつ自信になったでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 3月24日には、両陛下が国賓としてイギリスを公式訪問される方向で調整が進められていることが報道された。イギリス訪問をめぐっては、4年前に計画され、当時のエリザベス女王から招待を受けていたものの、コロナ禍の影響で延期になったという経緯がある。

「6月22日に日本を出発する予定だそうです。滞在は1週間程度の見込みで、バッキンガム宮殿での歓迎行事や宮中晩餐会などに臨まれるほか、両陛下が学ばれたオックスフォード大学や、陛下がイギリス留学中に研究されていたテムズ川の水運に関する施設への訪問が検討されているそうです」(前出・皇室記者)

 元外交官であり、皇室でその経験を役立てたいと願われた雅子さまにとって、国賓としてイギリスを親善訪問されることは悲願ともいえるかもしれない。

「イギリス訪問には期待が高まりますが、雅子さまはいまだ療養中で、ご体調に波があることも事実です。完璧主義の雅子さまが、外国訪問を全うしなければいけないというプレッシャーにさいなまれることは想像に難くありません」(前出・宮内庁関係者)

 しかし、いまの雅子さまには、愛子さまという心強い味方がいる。

「愛子さまが日赤を就職先に選ばれたのは、皇室のご活動との両立が可能であるという側面もあるそうです。今後、雅子さまがご体調を整えるために公務やお出ましへの出席が難しくなった場合には、愛子さまが代わられることもあるのではないでしょうか。

 天皇家の長子として、また、ひとりの女性皇族として両陛下をお支えしたいという強い思いのある愛子さまにとって、重要な公務に臨まれる雅子さまのサポートができることは本望でしょう」(前出・宮内庁関係者)

 母娘は支え合われていく。

※女性セブン2024年4月11日号

関連記事

トピックス

山田和利・裕貴父子
山田裕貴の父、元中日・山田和利さんが死去 元同僚が明かす「息子のことを周囲に自慢して回らなかった理由」 口数が少なく「真面目で群れない人だった」の人物評
NEWSポストセブン
国内未承認の危険ドラッグ「エトミデート」が沖縄で蔓延している(時事通信フォト/TikTokより)
《沖縄で広がる“ゾンビタバコ”》「うつろな目、手足は痙攣し、奇声を上げ…」指定薬物「エトミデート」が若者に蔓延する深刻な実態「バイ(売買)の話が不良連中に回っていた」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン
ロシアで勾留中に死亡したウクライナ人フリージャーナリスト、ビクトリア・ロシチナさん(Facebook /時事通信フォト)
脳、眼球、咽頭が摘出、体重は20キロ台…“激しい拷問”受けたウクライナ人女性記者の葬儀を覆った“深い悲しみと怒り”「大行列ができ軍人が『ビクトリアに栄光あれ!』と…」
NEWSポストセブン
谷本容疑者(35)の地元を取材すると、ある暗い過去があることがわかった(共同通信)
「小学生時代は不登校気味」「1人でエアガンをバンバン撃っていた」“異常な思考”はいつ芽生えたのか…谷本将志容疑者の少年時代とは【神戸市・24歳女性刺殺】
NEWSポストセブン
大谷の「二刀流登板日」に私服で観戦した真美子さん(共同通信)
「私服姿の真美子さんが駆けつけて…」大谷翔平が妻を招いた「二刀流登板日」、インタビューに「今がキャリアの頂上」と語った“覚悟と焦燥”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《お腹にそっと手を当てて》ひとり娘の趣里は区役所を訪れ…背中を押す水谷豊・伊藤蘭、育んできた3人家族の「絆」
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
《前科は懲役2年6か月執行猶予5年》「ストーカーだけでなく盗撮も…」「5回オートロックすり抜け」公判でも“相当悪質”と指摘された谷本将志容疑者の“首締め告白事件”の内幕
NEWSポストセブン
硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン