全国戦没者追悼式に出られた天皇陛下と雅子さま(撮影/JMPA)
石破氏、河野氏が「女系天皇」容認
岸田首相の総裁選不出馬を受け、即日、「推薦人が確保できれば立候補したい」と明言したのは石破茂元幹事長だった。
「石破氏は、報道各社の世論調査で常に人気で、知名度も申し分なく、ポスト岸田の有力候補と目されてきました。推薦人20人の確保についても、めどがつきつつあるといいます」(前出・全国紙政治部記者)
石破氏はこれまで繰り返し、女性・女系天皇も視野に入れた皇位継承策について言及してきた。8月4日のインターネット番組でも「女系天皇は選択肢から外すべきではない」と主張したばかりである。
「自民党内には頑なに女性・女系天皇を認めないという声もあるなかで、石破氏は賛否両論の声があるのを承知で、皇位継承策への思いを述べてきました。特に、『女系天皇』の可能性を排除するべきではないという主張は、自民党議員にしてはかなり踏み込んでいるといえます。
彼にとって、皇室制度改革は思い入れのある政策のひとつであることは間違いありません。正式に立候補する運びとなれば、目玉に据える可能性もあるでしょう」(前出・全国紙政治部記者)
現段階で立候補へ意欲を示しているなかには、石破氏以外にも、これまで女性天皇や女系天皇の可能性に言及してきた議員がいる。
「河野太郎デジタル相は“女系天皇も検討するべき”と、石破氏と同じく女系天皇を容認する発言をしてきました。また、女性宮家の創設にも言及するなど、皇室制度改革を真剣に検討してきた経緯があります。
また、保守派として知られる高市早苗経済安全保障相は、『男系男子による皇位継承』を訴える一方で、『女性天皇に反対しているわけではない』としている。女系天皇容認のハードルは依然として高いですが、女性天皇に限れば、実は容認派である議員は少なくないのです」(前出・全国紙政治部記者)
出馬宣言こそしていないものの、ダークホースとしてにわかに注目を集めているのが、小泉進次郎元環境相だ。これまで本人は皇室制度について目立った言及はしていない。しかし、父・純一郎氏は、2005年に有識者会議を設置し、女性・女系天皇容認の皇室典範改正に向けて動いていた当事者である。
「進次郎氏は他候補と比較して20才ほど若い。立候補にあたっては、当然、純一郎氏からアドバイスを受けることもあるでしょう。父が道半ばで終わった皇室制度改革に着手する可能性は充分にあるのではないか」(別の全国紙政治部記者)
投開票は9月末の予定で、8月20日に具体的な日程が決まる見込みだ。
「報道機関の調査結果によれば、国民の8~9割は女性天皇に賛成ということです。もちろん、念頭にあるのは愛子さまの存在です。現状、どの候補者も決め手に欠け、総裁選の結末はまったく予想できません。それぞれが求心力を高める政策を打ち出していくなかで、『愛子天皇』実現を主張して世論を味方にしようと考える候補者も出てくるでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
決着は9月末──愛子さまの将来がいよいよ決まろうとしている。
※女性セブン2024年9月5日号