悠仁さま(時事通信フォト)
原:女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持して女性宮家を創設する案もあり、今年の通常国会に提出される見通しです。
河西:31歳の秋篠宮家の佳子内親王が結婚後も皇室に残れば悠仁親王を支えられますが、小室圭さんと眞子さんの一件もあって秋篠宮ご夫妻は慎重にならざるを得ない。他方で保守層から佳子内親王と旧宮家の男性との結婚を画策する動きが出てくる可能性があります。
原:佳子内親王は結婚したら姉の住むアメリカに移住するかもしれませんよ。黒田清子さんや池田厚子さんを見てもわかるように女性皇族は結婚して民間人になっても伊勢神宮の祭主を務めるなど、皇室との関係を完全には断ち切れず自由になれない。だからこそ“海外脱出”という選択肢を示した眞子さんの前例は大きい。
河西:旧宮家の養子縁組にせよ女性宮家創設にせよ、日本の皇室は誰かが犠牲にならないと維持できない制度になっていますね。
原:その通りです。社会が成熟して人権意識が高まるなか、とりわけ女性皇族の人権を顧みないことが前提の皇室制度をどうするのか。もはや先送りは許されない段階に来ています。
【プロフィール】
原武史(はら・たけし)/1962年、東京都生まれ。政治学者。明治学院大学名誉教授、放送大学客員教授。著書に『日本政治思想史』(新潮選書)、『象徴天皇の実像「昭和天皇拝謁記」を読む』(岩波新書)など。
河西秀哉(かわにし・ひでや)/1977年、愛知県生まれ。歴史学者。名古屋大学大学院人文学研究科准教授。著書に『皇室とメディア「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』(新潮選書)、『昭和天皇拝謁記 初代宮内庁長官田島道治の記録』(共編、岩波書店)など。
※週刊ポスト2026年1月16・23日号
