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ポスト原辰徳の最右翼は松井秀喜 中畑清や落合博満の名前も

 巨人を率いて通算12年は、長嶋茂雄氏(15年)、川上哲治氏(14年)に次ぐ歴代3位だ。原辰徳監督はそれだけの長期政権を任されるだけの文句のつけようのない輝かしい戦績を残した。しかしそんな名将も、今季限りで契約切れを迎える。早くも球団内外では、次期監督の名前が取り沙汰されている。

「ポスト原辰徳」争いは、すでに始まっている。その最右翼は、松井秀喜氏だ。

「親会社の読売グループはファンの人気が絶大で若い松井氏であれば文句ない。だが、松井氏にその気がないようです。巨人軍次期監督の声があがると同時にヤンキースGMの特別アドバイザーに就任。表向きは“メジャーで野球の勉強をしたい”といっていますが、その裏にはどうも巨人と距離を置こうとする姿勢が見える。今年は巨人の臨時コーチ要請を断わって視察だけでお茶を濁した。メジャー移籍時の巨人との確執が尾を引いているといわれています」(球団関係者)

 この確執とは、当時、巨人は複数年の大型契約を提示するなどして松井氏の引き留めを図ったが、松井氏が拒否。2002年オフ、FA宣言してメジャーへ移籍した。松井氏は将来的には日本球界復帰を希望していたが、渡辺恒雄オーナー(当時)が「また日本でやりたきゃやればいい。ただその時に“空き席”があるかどうかだ」と突き放し、両者の確執は決定的になったとされる。
 
 代わって、ここにきて意外な2人の名前が急浮上している。1人はなんと巨人生え抜きOBながら現在は横浜を率いる中畑清監督の一本釣りだという。

「万年Bクラスの横浜を首位争いさせている手腕はもちろん、魅力的なのはその集客力。営業面にも強いというのは大きなアドバンテージです。単年契約だから契約上の問題はないし、そのうえ横浜には、高田繁GMや吉田孝司スカウト部長など、巨人OBがフロントに多い。太いパイプがある」(スポーツジャーナリスト)

 そしてもう1人は中日GMの落合博満氏。

「中日の監督として8年間でリーグ優勝4回、日本一1回、Bクラス経験なしの実績は十分。だが、中日球団内部には反落合派が多く、蜜月関係にあるといわれる白井文吾オーナーの庇護のもとで今の立場が成り立っている。その白井オーナーがそろそろ勇退が近いといわれていることから、同時に中日を離反する可能性が高い」(同前)

 巨人の監督には「生え抜き」という不文律がある。かつて星野仙一氏が巨人監督になるとの話が出た際には、OBらから激しい抵抗があったとされるが、その点はどうなのか。

「落合氏なら巨人OBという言い訳は立つし、慣例を破るに値する指導者としての実績がある。それに渡辺恒雄球団最高顧問は落合氏のことを大層気に入っている。かねてから『イチローと落合を呼びたい』と公言しているくらいだから、実現性は十分にある」(同前)

※週刊ポスト2015年6月26日号

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