現在はジャニーズ事務所所属タレントが司会を務めることもあり、会場となる日本武道館には女性ファンが大半を占めている。しかし、第1回目の代々木公園には男性や子供ばかりだった。

「人気絶頂のピンク・レディーがいたからという理由もあるでしょうが、それ以上に番組に対する熱狂が凄かった」(同前)

 サポート役として進行していた徳光和夫氏(当時日テレアナウンサー)が会場へ降り、「こんなことを欽ちゃんたちに言いたいということがあれば、手を上げてください」と質問を募った。すると、千葉から訪れた高校3年生の男子が熱く訴えかけた。

「欽ちゃんさ、あの聖火みたいにさ、今日1日で消さないでさ、ずっと続けてよ。これ消えちゃったら、つまんないじゃない? タモリも頑張ってよ。どんどん訴えて、笑いで」

 会場からは拍手が巻き起こり、欽ちゃんも「そうだよなあ!」と呼応。「笑いで訴えて」と言われたタモリは「わかりました」と冷静に対応していた。

 この熱狂ぶりに、当時の小林與三次日本テレビ社長が舞台裏から突然登場。欽ちゃんからマイクを奪い、「全国の皆さん、ありがとう。心から御礼申し上げます」と感謝。欽ちゃんが会場を指差し、「また来年もやってくれと言ってますよ」と問い掛けると、「ご支持いただくなら、何度でもやります! そういう必要がある限り」と力強く宣言。すると、会場からは小林社長の声をかき消してしまうほどの大拍手が巻き起こり、翌年以降の開催も決まったのである。

 盛り上がりに比例するように、最終的な募金額は12億円近くに上り、日本初の大型チャリティー番組は大成功に終わった。あの熱狂から37年。今も番組は続いている。 

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト