「別れ話をした数週間後、彼にガンが見つかったんです。ステージII。私がいないと耐えられないと言われて、別れられなくなってしまいました。お見舞いにはほとんど行けなくて惨めだったけど、彼を精神的に支えたのは私だという自負があります。この時に思ったんです。破たんした家庭の妻よりも、心から愛しあってる愛人に、私はなろうと。幸い私には安定してやりがいのある仕事があるから、結婚にすがりつく必要もないわけですし」

 しかし世の中には、心から愛しあっている夫婦もいるではないか。

「それは本当に幸せな人たちだと思います。私がそうなれなかったのは残念だし、不器用なんだと思う。でも周りには、仮面夫婦とか、セックスレス夫婦とか、たくさんいるんですよ。考えてみたら、若い頃に出会った人と一生愛し続けるって、皆ができることじゃないと思う。私は彼と付き合って12年ですが、今でも会話は尽きないし、セックスも楽しいし、こんなに愛しあえる人と出会えて幸せだと思っているんです。

 あと、最近、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの離婚問題が話題になっていますよね。人から聞いたんですが、不倫略奪して一緒になったカップルって、別れる率が高いんですって。私は、略奪できなかったから続いている面もあるかもしれない」

 堅実に生きてきたのに、ロマンチスト、それがマミだ。最後に、不倫への風当たりが強い最近の状況をどう感じるか、聞いてみた。

「ベッキーがあれだけ叩かれるのはかわいそう。人を好きになったことがある人なら、相手に妻がいると知っても、なかなか気持ちが止められないことくらい、わかりますよね。そして男性は許されがちなのも納得がいきません。ただベッキーは、好感度が売りのタレントだったから、復帰が難しいこともわかるんです。女優さんとか、何か芸のある人だったら、違ったんじゃないかな。

 これって、一般人でも言えると思うんですよ。不倫にはまればはまるほど、潰れないために、他の何かが必要だと思う。だから私は、超仕事人間と言われるくらい働くし、最近は地域のボランティアに参加して、少しでも人に役立つ人間になろうと思っています。不倫だけの女にならないように」

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