ソフトバンクに最大の11.5ゲーム差をつけられた6月25日から優勝が決まるまでの間に、大谷の殊勲打は12本、V打点が8回。クリーンアップを打った中田(殊勲打13、V打点8)やレアード(殊勲打12、V打点8)とまったく遜色がない。大谷が打席に立った90試合のチーム勝率は.648。そうではない53試合での30勝22敗1分(勝率.577)との差は歴然だ。
球団の収益に直結する観客動員数では、「大谷が投げた試合」の盛況が明らかだった。日ハム主催71試合の平均観客動員数が2万9281人のところ、大谷が先発した8試合は3万2800人に膨れあがる。
日刊スポーツ(9月27日付)によれば、今年同紙の一面を飾った回数は大谷が12回でトップ(2位は横浜・筒香嘉智の9回)。9月28日の西武戦では15奪三振の1安打完封で胴上げ投手になるなど、“数字では計れないインパクト”も抜群だ。
入団以来、大谷の年俸は日ハムからテキサス・レンジャーズに移籍したダルビッシュ有(30)の金額と符合してきた。高卒1年目は年俸1500万円でスタートし、2年目はともに3000万円。3年目はダルビッシュが7200万円、大谷が1億円と少しズレたが、4年目は2人とも2億円になった。
メジャー志向の強い大物高卒ルーキーとして、球団が大谷に「ダルビッシュ級」の評価をしてきたことがよくわかる。
「4年目のシーズン、ダルは16勝4敗、防御率1.88という成績で、5年目の年俸は2億7000万円にアップした。ただ、その年のチームが3位で終わったのに対して今年は優勝しているし、大谷には打者としての評価がプラスされる。そうなると、来季の大谷がダルの5年目(2億7000万円)を超えるのは間違いないでしょう」(前出の担当記者)