国内

天皇陛下「譲位で元号を変えたいとの意向」もおありか

ご学友の明石元紹さんが天皇陛下のお気持ちを語る

 昨年8月、ビデオメッセージにて、「譲位」の意向が込められた「お言葉」を述べられた天皇陛下。このお考えに至った背景には、何事にも全力で取り組む陛下のお人柄が影響している。学習院幼稚園から高等科まで陛下のご学友だった明石元紹さんは、陛下の真面目な人柄は、少年時代に受けた教育が影響したと指摘する。

「少年時代、陛下の家庭教師を務めたヴァイニング夫人と、東宮御教育参与として陛下の教育責任者を務められた小泉信三さんの教えが今なお息づいているんです。おふたりは、『神として祀りあげられ、ロボットのように操られる天皇であってはならない』と教えました。自分の意志を持ち、それに従って行動するという教えを陛下は今も実践されているからこそ、譲位を申し出たのだと思います」(明石さん)

 明石さんは学習院高等科時代、馬術部で陛下とチームメイトだった。

「馬術部のキャプテンだった陛下は、馬のことには非常に熱心で細かいところまでいろいろと気にされた。OBになってからの馬遊びの会でも非常に公平性を重んじていました。真面目で合理性を重んじる陛下は、今回の件でも自身の体調や体力を見極めたうえで譲位を判断されたのでしょう」(明石さん)

 昨年7月13日、NHKは《天皇陛下が「生前退位」の意向示される》と報道。このスクープを受けて、メディアは連日、陛下の譲位問題を報じた。

 明石さんに1本の電話がかかってきたのはその最中、7月21日の午後10時ごろのこと。陛下の身の回りを世話する内舎人(うどねり)からで、「陛下が直接お話をしたいと言っている」と言われた。そのまま明石さんは陛下と電話で会話した。

「当時、マスコミの取材にぼくは『美智子さまのお体が悪いのではないか』と答えていました。それに対して陛下は、『美智子のことを心配して譲位を訴えているようにとられるので困る。そういうことを言うと既成事実になってしまうので言わないでほしい』と電話でお話しになりました。昔から陛下と美智子さまは支え合っていますが、病気に関しては“立ち直るのは自分自身の努力による”との意識が陛下は強いんです」(明石さん)

 続けて陛下は譲位について、明石さんに次のように述べられた。

「今度の話については、ぼくはずいぶん前から考えていた。天皇の在り方は歴史上いろいろな時代があった。とくに明治以前の天皇については途中で譲位をしたり、いろんな形でいらした天皇はたくさんいる。それが、いろんな結果を生んだのは確かだ。けれど、譲位は何度もあったことで、ぼくが今、そういうことを言ったとしても、何もびっくりする話ではない」

 また摂政を置くという意見について陛下はこう反論した。

「ぼくは摂政という制度には賛成しない。その理由は、大正天皇のときに、昭和天皇が摂政になられたときに、それぞれの当事者(大正天皇と昭和天皇)として、あまりこころよい気持ちを持っていらっしゃらなかったと思う。その当時、国のなかに2つの意見ができて、大正天皇をお守りしたい人と摂政の昭和天皇を盛り立てようという2派ができ、意見の対立のようなものがあったと聞いている。ぼくは、摂政はよくないと思う」

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン