韓国は最近もSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載する3000t級の潜水艦製造に意欲を見せている。SLBMは核弾頭を搭載しなければ意味がない。
一連の動きは、韓国が国家戦略として一貫して核兵器の開発を目指してきたことを示す。韓国は実は粛々と国家目標を立て、戦略的に外交を行う国だ。世界は彼らの核武装への願望を過小評価している。では、なぜ韓国は執拗に核を求めるのか。主な要因は地政学的な条件だ。
国境を接する北朝鮮の核の脅威、“歴史を反省せず虎視眈々と韓国の再侵略を目指す”敵国・日本、今なお不気味な存在のロシア、そして核超大国の中国……。こうした周辺の大国と対峙するには自前の核を持つしかないと彼らは考える。そして、イージス艦や潜水艦などの技術供与を拒み、在韓米軍の削減すらチラつかせる米国は、同盟国でありながらも決して信頼できるパートナーではない。
これが韓国の基本的な考え方だからだ。この国防上の戦略に加え、“究極の武器”を持ちたいという韓国の自負心も核開発構想を後押している。では、実際に韓国が核を入手すると何が起こるのか。
米国は猛反発し、経済制裁などあらゆる脅しで核保有断念を迫るだろうが、赤く染まった統一コリアが中国に接近することは明白だ。大きな後ろ盾を得た文在寅氏と金正恩委員長は米国の干渉を撥ねつけ、決して核を手放さないだろう。