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2017.04.01 07:00  週刊ポスト

【著者に訊け】柳川悠二氏 小学館NF大賞作『永遠のPL学園』

 校長は、学園の母体である宗教団体「PL(パーフェクトリバティー)教団」の影響を口にした。野球部の異変はPL教団と関係があるのではないか──。そんな疑問から柳川氏は教団と野球部の関係を追っていくことになった。

 取材される側はいまだ慣れていなくて……と柳川氏は打ち明ける。最近もラジオで十数秒沈黙し、「放送事故とツイッターで書かれた」らしい。だが、そうした照れ屋で慎重な性格が、ガードの堅い人が多かったこの取材ではうまく働いた節がある。これまで口が重かったPLの重要人物が、柳川氏の取材には内情をあけすけに語っているのだ。

 そもそもPL野球部と宗教団体のかかわりが取り上げられたことは多くない。

「PL野球部を扱うとき、大手紙も含め、信仰については触れてこなかった。でも、PLの試合をよく見てみれば、その存在は相当大きかったと言えるんです」

 その一つが、打者がバッターボックスに入る直前にユニフォームの胸の部分を握りしめる所作だ。「おやしきり」という名の宗教儀式で、教祖である「おしえおや」に「しきる(祈る)」という意味をもっていた。

「信者の情報網を使って、各地の優秀な選手情報を集め、PLに迎え入れる。練習後は教団の教師が講話をして精神面の大切さを教える。そうした心技体を鍛えるシステムが機能した時期がありました。まさに桑田や清原が活躍した1980年代半ばのことです」

 その黄金期、PLは立浪和義(中日)や片岡篤史(阪神)、宮本慎也(ヤクルト)といった選手を次々と輩出していく。この時代を支えたのは中村順司という監督だ。だが、中村氏が1998年に退任すると、PLの歪みが露見していく。野球部内での暴力問題である。

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