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巨人・高橋監督 「引退即監督」の弊害はどこまであるか?

現役引退即監督就任の弊害はどこまである?

 球団ワーストタイ、42年ぶりとなる11連敗を喫した巨人。2年目を迎えた高橋由伸監督への風当たりも当然ながら強くなっている。開幕からセカンドを任せた中井大介が結果を残していないにもかかわらず、5月中旬までスタメンで起用し続けた。外国人枠の問題があったとはいえ、同じくセカンドで、二軍で3割1厘、8本塁打と格の違いを見せつけていたルイス・クルーズはなかなか昇格できず、7連敗後にようやく今季初昇格させたものの、好調の時期は過ぎ去ってしまったのか、6月2日の初スタメンから3試合連続ノーヒット。坂本勇人を1番に起用したオーダーも爆発までには至っていない。野球担当記者が話す。

「高橋監督の準備不足の一言に尽きるのではないでしょうか。もともと本人は現役続行するつもりだったにもかかわらず、球団から突然指名され、監督就任を受諾せざるを得なかった経緯があります。2年目ですから言い訳は許されないとはいえ、高橋監督に同情する声はいまだにありますよ」

 現役引退後、即監督に就任したのは、高橋監督を含め7人いる。最も良いスタートを切ったのは、2004年に就任した西武・伊東勤監督だ。1年目、リーグ戦2位ながらプレーオフを勝ち抜き、優勝。日本シリーズでも落合博満監督率いる中日を下し、日本一に輝いている。西武では4年間で3度Aクラスを確保した。

 だが、1954年の国鉄・藤田宗一、1970年の西鉄・稲尾和久、1975年の巨人・長嶋茂雄、 1978年の南海・広瀬叔功、1987年のロッテ・有藤通世は、就任1年目はいずれもBクラスに終わっている。

 野球史に燦然と輝く名選手たちは、窮地に陥った球団からスターの威光を期待され、引退即監督という道を受けている。稲尾は黒い霧事件でチームがダメージを受けている時、広瀬は野村克也選手兼任監督の解任で江夏豊や柏原純一といった主力が抜けた後、ミスターロッテ・有藤通世も川崎球場に閑古鳥が鳴く時代に監督に就任した。

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