国内

ネットの反差別運動の歴史とその実態【1/4】

◆「反差別界隈」は反差別でもなんでもない

 反差別界隈は、アイドルグループ・欅坂46がナチスの制服に似たコスチュームを着用した際、米のユダヤ関連団体であるサイモン・ウィーゼンタール・センターに通報。さらには「反差別統一戦線東京委員会」というツイッターIDが、外国人記者及びメディア、各種人権団体等600以上の個人・組織に次々とツイッターでメンションを送り、国際問題化を試みた。2016年11月1日、欅坂46の総合プロデューサー・秋元康は、これに対して以下のように謝罪している。

〈ニュースで知りました。ありえない衣装でした。事前報告がなかったので、チェックもできませんでした。スタッフもナチスを想起させるものを作った訳ではないと思いますが、プロデューサーとして、監督不行き届きだったと思っております。大変申し訳なく思っています。再発防止に向けて、すべて事前にチェックし、スタッフ教育も徹底して行いたいと思います〉

 そして「反差別統一戦線東京委員会」は、「この件は秋本康が五輪組織委員会理事であることも含め、IOCを巻き込んで大炎上させる必要があります」(原文ママ)とツイート。「反差別統一戦線東京委員会」は、アパホテルが南京大虐殺はなかった、とする書籍を部屋に置いていたことがアメリカ人観光客の動画投稿により拡散した際も「アパとレイシストの件、ヨーロッパの記者180名に通知完了。米向けは21:00頃に再開します」とやっていた。日本国内の差別案件に敏感で、得意の英語とフランス語を駆使して海外に拡散させることに長けた人物なのである。

 となれば、今回の件も「反差別統一戦線東京委員会」は黒人団体に通報すべき案件だろうが、結局は「お仲間」なので通報はしない。彼らが重視するのは「何を言うか」よりも「誰が言うか」なのだ。野間もBuddyLeeも「反安倍政権」という立場で一応は考え方が似ているだけに味方認定をし、こうした差別発言、人権侵害扇動があってもだんまりを決め込む。明確な二重基準を持っているのだ。なお、この件で野間はBuddyLeeを切るようなツイートをし、BuddyLeeは慌てて取り繕うようなツイートをして「謹慎」を解いた。

 と考えれば、野間も含めた「反差別界隈」は反差別でもなんでもない。彼らは単に反安倍政権派であり、糾弾マニアであり、「反差別」は糾弾をする正当性を与える印籠でしかなかった、ということだ。すでに化けの皮はここ数年剥がれてきてはいたものの、一応「ヘイト認定」「レイシスト認定」を食らった側は彼らの認定の前には「グヌヌヌヌ」と臍を噛むしかなかったので、今ここで彼らの実態を淡々と紹介しよう。

 何しろ、ヘイト認定・レイシスト認定をくらうと一斉に反差別界隈から罵詈雑言が寄せられるのである。これを経験した人は案外多いだろう。かくいう私も彼らからはレイシスト認定をくらっている。結局彼らは気に食わない人間をレイシストだと認定し、気に食わない発言や行動をヘイト認定するだけなのだ。そうした実例については本稿で紹介していく。

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン