まず変わっていないのは、緊急救命らしいスリリングかつスピーディーな物語。次々に緊迫した状況が起こり、複数の患者を同時に治療しながら、周囲の人々を含めた人間ドラマが展開されています。
フジテレビのドラマで先輩格にあたる『救命病棟24時』シリーズが2013年を最後に放送されていないこともあり、視聴者の『コード・ブルー』への期待値は思っていたよりも高かったのかもしれません。
災害現場での大規模なロケや、空撮などのスケール感も健在。ヘリが飛び立つシーンの緊張感、凄惨な現場、血まみれの負傷者、要所で流れるBGMなど、ディテールにこだわった演出が視聴者の心拍数を上昇させています。
メインのキャラクターも前シリーズを踏襲。クールで野心家の藍沢耕作(山下智久)、マジメで優等生タイプの白石恵(新垣結衣)、気は強いが情に厚い緋山美帆子(戸田恵梨香)、冷静で仕事のできる冴島はるか(比嘉愛未)、お調子者だが心優しい藤川一男(浅利陽介)というように、5人の人柄は7年の時を経ても変わっていませんでした。
もう1つ忘れてはいけないのは、エンディングで流れるMr.Childrenの『HANABI』。今回も劇的な救命ストーリーの余韻に浸らせるとともに、次のエピソード(次回予告)につなげる役割を果たしています。
◆脚本家の変更で、若者群像劇へ