その中には、野田聖子・総務相のように、無役のときは安倍批判で鳴らしながら、入閣した途端に「非常に苦しんでいるときに、いたずらに今いる(安倍)総裁を仲間が批判して政権を弱くするのは卑怯なことだ」と露骨な安倍擁護に“転向”した政治家もいる。

 その石破、岸田、野田の各氏がポスト安倍の総理・総裁候補というのだから国民は政治に期待が持てるはずがない。

「国を託される政治家には信念がなければならない。石破さんは解散の大義を問題にしていたのだから、今こそ小池百合子・都知事のように反安倍で動くときなのに、動こうとしない。これでは政治家ではなく評論家。岸田さんはもともと安倍首相と政治の方向が違うのに、何も批判しなかったから4年間外務大臣を続けさせてもらった。その外交も外務省の役人のいいなり。政治家としての信念がなく、総理大臣にふさわしい器ではない」(外交評論家の天木直人・元駐レバノン大使)

 これまで反主流派のホープだった小泉進次郎氏も「内閣改造・党人事で筆頭副幹事長に抜擢され、いまや“選挙の顔”として安倍首相に巧妙に取り込まれています。政権批判の牙を奪われてしまった」(野上氏)のである。

※週刊ポスト2017年10月13・20日号

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