一代年寄は現役時代の四股名をそのまま名跡とする制度で、著しい功績を挙げた横綱だけに認められる。過去の実例は大鵬、北の湖、貴乃花の3人のみ(千代の富士は辞退)。もちろん九州場所で40回目の優勝を果たした白鵬の功績は十分だが、引退後も協会に残るには日本国籍を有していることが条件となり、協会は長く「一代年寄でも例外はない」という姿勢を貫いてきた。
「それを曲げる話が持ち上がるほどに協会執行部は、反旗を翻した貴乃花親方を恐れているということでしょう。結果、貴乃花親方と白鵬の対立がどんどん先鋭化していく構図が生まれている」(同前)
※週刊ポスト2017年12月15日号