高須:アメリカと仲良くするための会談ではなく、北朝鮮がアメリカに対して強く主張しやすくするための会談だからね。アメリカとしては手放しに歓迎できるものではないし、「どうぞご勝手に」という感じでもない。この会談で潮目が変わって、南北が急接近でもしようものなら、急に力を誇示し始める可能性だって否定できない。とにかく動向をしっかり見届けるというのは当然だろうね。
──では、日本はどうするべきなのでしょうか?
高須:もちろんアメリカと同様、しっかり動向を見極める必要がある。ただ、南北が日本を敵視しているということは絶対に忘れてはいけない。それこそ攻撃される可能性があるということをしっかり肝に銘じていないと、最悪の結果になってしまうこともありうる。もしも、南北会談の実現を平和への第一歩だと考えている人がいたら、それはちょっと危険だな。日本は今こそ警戒するべきだと思う。ニュースだって、もうちょっと東アジア情勢について取り上げるべきだと思うなあ。国会だってそう。危機感は抱いておいて損はないからね。
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南北首脳会談の実現は、日本にとっての脅威になりうると指摘する高須院長。もちろん会談をきっかけに、米朝対話が進んでいけばいいのだが、一筋縄にいかないのが朝鮮半島情勢というもの。今後の動向をしっかりと注視する必要がありそうだ。
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子氏との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)など。