芸能

くっきーら濃い目芸人と女優のCM増加 カギは「非炎上」

CMでもブレイクしている野性爆弾くっきー

 さまざま移り変わるCMの流行。そんな中で最近目立つのが、女優と芸人が共演するCMだ。そこにはどんな狙いが隠されているのだろうか。

◇濃いキャラ続々…美女と野獣

 深田恭子、多部未華子、永野芽郁が3姉妹を演じるUQコミュニケーションズのCM。その新作にはコロコロチキチキペッパーズの2人が登場。スマホにまつわる悩みを抱えて「やっべーぞ」とナダルが震える後ろで、相方の西野は恐竜にくわえられるというシュールな作品だ。

 ソフトキャンディ『ぷっちょ』の新商品『ぷっちょボール』のCMに、橋本環奈とともに起用されているのは野性爆弾くっきー。橋本の頭の中の妄想ということで、巨大なぷっちょボールを模した風船から飛び出す。
 
 くっきーはまた、人気の動画アプリ『Tik Tok』のCMに、モデルで女優の黒木麗奈とも共演。『ぷっちょ』では橋本と直接の共演がなく、残念がったというくっきーだったが、今作では黒木と恋人気分でデートしている。

 広末涼子が出演するサントリー『ノンアルチューハイ のんある気分』。彼女が訪れた旅館で、マッサージ師となって現れるのがロバート秋山竜次だ。

ほかにも、大手うどんチェーン店『丸亀製麺』のCMで、うどん店の女将として出ている松岡茉優とやり取りするのは、飛脚役のジャングルポケット斉藤慎二。

 これら芸人の顔ぶれを見てわかるのは、いずれの顔ぶれもかなり濃い目であることだ。

 身長178cm、坊主頭でハイトーンボイスのコロチキ・ナダル。白塗りモノマネで知られるくっきー。ウエディングプロデューサーから明治の偉人まで、あらゆる人物に憑依するロバート秋山。ジャンポケ斉藤は顔からして濃い。女優だけであればCMへの記憶が薄まってしまう中、こうしたアクの強さで視聴者に強烈な印象を残すことができる。また「美女と野獣」ではないが、その対比は見る側に程よい「違和感」を与えてくれる。

◇“濃い”芸人の共通点とは?

 今回、紹介した4人の芸人に共通することは、強烈なキャラを持ちながらも、炎上しにくいキャラであるということだ。くっきーは、戸田恵梨香の前で、彼女の白塗りメイクをして現れても、またSexy Zoneの中島健人の似顔絵ということで30才以上も年の離れていそうなメガネをかけた中年男性を描いても、むしろ好感を持って受け入れられている。

 ロバート秋山も、各界のエンターティナーに憑依する「クリエイターズファイル」で、小生意気な子役を皮肉たっぷりにまねようとも「バカにしてる」とはならない。また、コロチキ・ナダルは、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で、目上の者には媚びへつらい、後輩には厳しい本性を暴露されるなど「ひんしゅく行為」を暴露されても、むしろ「面白い」と歓迎されているむきもある。ジャンポケ斉藤も見た目は暑苦しく、また、あまり内容のない話を喋ったあとでも「ハイ~!」とシメて、笑いに変えるなどスキルの高さはテレビ業界では実は高く評価されている。

“濃い”芸人の起用は、そのクセの強さを生かし「違和感」を狙いながらも、大手企業のCMである以上、炎上までいかない程度の話題作りを狙ったものと言える。

◇逆パターンも、お笑いの付加価値要素

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト