『誤解だらけの皇位継承の真実』(イースト新書)などの著書がある評論家の八幡和郎さんはこう話す。
「秋篠宮さまは皇位継承順位2位です。しかし、殿下自身も懸念されているようですが、天皇になるための教育を受けてきていません。当然のことながら、紀子さまもそうです。ですから、ご夫妻だけで将来の天皇を育てようとするのには、そもそも難しい点がありました。
ご夫妻にとっても重荷だったでしょう。特に紀子さまは孤軍奮闘の状態です。悠仁さまには母親としてだけではなく、“教育係”の責任も果たされようとしている。皇太子さまと、しかるべき指導者とともに、悠仁さまを教育するのが自然ではないでしょうか」
昭和天皇以前の天皇は、幼少期から両親の元を離れ、教育係に育てられるのが当たり前だった。それくらい、将来の天皇の教育とは特別なことなのだ。
◆雅子さまを意識されてきた
悠仁さまのすぐ目の前には、さらに波紋を呼びそうな事態も待ち構えている。「進学問題」だ。
「悠仁さまはお茶の水小から、隣接する筑波大学附属中学校に進学されるといわれています。昨年から、学力テストを受けなくても、書類審査をパスすれば転入できる制度が新設されました。学校関係者の間では、“悠仁さまが筑波中に入るための制度だ”ともっぱらの噂です」(筑波関係者)
筑波中は偏差値75の超名門で、附属高校からは毎年、東大合格者が多数輩出される。悠仁さまは今のところ、お茶の水中へ進むか、筑波中に変えるかを悩まれているというのだが──。
「どちらにしても、一般の受験生からすれば贅沢すぎる悩みです。両校への進学を希望する小学6年生は、この夏休みは遊ぶ時間を惜しんで夏期講習に通い、夜中まで受験勉強をしています。この夏休みに山登りや各地に出かけられた悠仁さまがテストなしで『定員1』を使って筑波中に入学すれば、受験生や親御さんはどう思うのか」(前出・筑波関係者)
眞子さまの結婚問題以降、“失地挽回”とばかりに、悠仁さまの教育にアクセルを踏んだ紀子さまだが、もし悠仁さまの教育を手放すことになったなら、心中は穏やかでないはずだ。
「紀子さまは、あらゆる点で美智子さまをお手本にしてきたと自認されているはずです。また、雅子さまが病気がちであったことで、“自分がしっかりしなければ”と努力を続けてこられました。“ここまでやっても、どうして評価されないのか”という思いもあるでしょう。
“将来の天皇の母”として未来を見すえてこられた紀子さまにとって、今になり突然、愛息の教育を自分以外に任せるということは、どん底のような心境に感じられるのではないでしょうか」(皇室ジャーナリスト)
これからの皇室にとって、何がいちばんの選択肢なのか、議論が必要だろう。
※女性セブン2018年9月20日号