和装から洋装への転換が進み、人物が動く映画が広く普及したことで、戦後はさまざまな美人が現われる。
顔だけでなくスタイルも含めて美人とする流れも生まれた。1953年のミス・ユニバース・ジャパンで、元祖「八頭身美人」の伊東絹子や、1959年のミス・ユニバース世界大会でアジア人、有色人種として初めて優勝した児島明子は、日本人初の国際レベルの美人だった。
では現在の美人はどうなのか。近年の「世界で最も美しい顔100人」、オリコン「女性が選ぶ“なりたい顔”ランキング」には、石原さとみ、佐々木希、北川景子らがランクインしている。
「確かに綺麗ですが、テレビの普及で美人の大衆化が進み、良くも悪くも美人は“低嶺の花”になりました。美しいより可愛いが重視される、そんな時代を象徴しています」(前出・小針氏)
その中で唯一、佐伯氏、小針氏がともに「崇高な美しさを感じる」と評価するのが綾瀬はるかだ。
次の新しい時代にはどんな美人が登場するのだろうか。
※週刊ポスト2018年11月16日号