「日本一」と書いた色紙を持った原監督(撮影/山崎力夫)

──しかし、これほど話題をひっさげて賑やかに帰って来た監督は久しぶりだな。

原:とんでもございません。ただ、(今回取材に来た)『週刊ポスト』にはあまりいいことは書かれていませんが……。正しい目で見てもらわないとね。悪い時は悪いでいいんだから。『週刊ポスト』はボクの味方じゃなさそうですが、カネさんは心強い応援団だと思ってます。

──そりゃそうだ。お前ら、聞いとるか(と記者をニラむ)。だが、ワシも聞きたいことは聞くぞ。内海(哲也)と長野(久義)が移籍したが、あのややこしいシステムをどう思う?

原:基本的にFAは、頑張った選手に与えられた特権、権利です。その選手が欲しいというチームが手を挙げ、選手は一番やりたいチームを選ぶ。それが一般的なFAですが、日本の場合は人的補償という縛りがある。

──人的補償とはどういうこっちゃ。どこのどいつが考えた?

原:その辺はわからないですが(苦笑)、日本のFA制度は「28人はプロテクトできます」というルール。今回、内海と長野をプロテクトできなかったことは、ジャイアンツにとってはマイナス、引き算となる。しかし、足し算で(炭谷)銀仁朗と丸(佳浩)が来てくれた。我々はそういう決断をしたということですから、トータルでどうプラスに変えるかが大事です。内海と長野も他球団で活躍するでしょうが、ジャイアンツもいいチームになりますよ。

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