◆4月30日に何を語られるか
現在の政府との関係や国際状況を考えると、「戦争をしない国」という象徴天皇のミッションを今後も叶えるには、次代の皇室が多くの困難を乗り越える必要があるでしょう。しかしそうした苦難の道のりは、明仁天皇と美智子皇后が歩まれてきた道でもあります。
私たちが、明仁天皇が美智子皇后と共に全身全霊で歩んでこられた象徴天皇の軌跡と、その下で達成された「戦争のなかった平成という時代」についてよく理解すればするほど、それは次代の徳仁天皇が、やはり戦争のない時代としてみずからの時代を終わらせる上で大きな力となるはずです。
いよいよ4月30日に明仁天皇は退位の日を迎えられます。最後にどんな言葉を残されるのか、とても楽しみです。
※週刊ポスト2019年3月15日号