そうしたなかで、貴景勝が越えなくてはならない最大の壁が横綱・白鵬であることは間違いないだろう。初場所では13日目に対戦。貴景勝が突き落としで白星をあげ、翌日から白鵬は休場に追い込まれた。それだけに白鵬も、雪辱を果たすため必死だ。

「場所前の3月5日に行なわれた二所ノ関一門の連合稽古には、白鵬が本来は“掟破り”である一門外からの参加を敢行。『先場所負けているから』と貴景勝を指名すると、真っ向から受け止めたり、張り差しでけん制したりと、本番を想定した取り口の稽古を繰り返した。寄り、投げ、突き、押しとやりたい放題で17勝1敗と圧倒。勢いに乗っている力士を稽古場や巡業で叩きのめし、恐れを抱かせる。本気になった白鵬の常套手段です」(同前)

 怨念、遺恨だらけの難敵が、貴景勝を待ち受けているのである。

※週刊ポスト2019年3月22日号

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