果たして、小芝にもその順番がやってきて、今年1月期の「ドラマ10」『トクサツガガガ』は、多いに話題作となった。
原作者は、丹羽庭氏で、現在も『ビックコミックスピリッツ』で連載中。特撮オタク女子の心情や葛藤を描いている人気作だ。
共演の寺田心や倉科カナ、木南晴夏、さらに母親役の松下由樹ら、演技派たちに助けられてはいたものの、主演の小芝は、原作を読み込み、吹き出しの横に記された手書きの小さな文字を覚えてアドリブに活かすなど、懸命に取り組んだと言われている。
小芝は、4月16日の誕生日で22才になる。というワケで、『トクサツガガガ』の中でOL役をしていても全く違和感がなかったし、まだ子役感が抜けていなかった『スケート靴の約束~』や『あさが来た』の頃から、ぐんと女っぽさを増したことにも注目が集まった
さらに、自身の努力によって、オタク女子のデリケートな部分や、特に母親との対立(『あさが来た』に続いて……苦笑)を見事に演じ切ったのである。この作品での彼女の演技や存在感は、テレビ界の賞に匹敵するのではないかと思う。それぐらい、素晴らしかったのである。
大阪府堺市出身なので、バラエティー番組では時折、関西弁が出る。現在、MCをつとめている『オスカル!はなきんリサーチ』(テレビ朝日系)でも、事務所の後輩でもあり年少の岡田結実や籠谷さくらを前に、“仕切り屋”の“毒舌キャラ”と受け取られることがあるのは、関西のノリと、その役割のせいだろう。
さらに、80年代のニューミュージックに詳しいという一面もあるそうだ。それは、フィギュアスケート場までの送り迎えをしてくれていた母のクルマでかかっていたのが、松山千春や甲斐バンド、長渕剛らの曲だったから。
中でも松山の大ファンだったという母が、『大空と大地の中で』で歌われている 風と花から、風花と名付けたと聞いた。
現在、事務所の先輩・上戸彩とTikTokのCMに出ているが、ここでも、ただ美少女というだけでなく、上戸と、ちゃんと“お芝居”している小芝なのである。
事務所関係者は「今年が勝負の年」と公言。3月28日から「ひかりTV」×「大阪チャンネル」で配信中の『TUNAガール』に主演しているほか、彼女が22才の誕生日を迎えたあたりから、解禁される作品情報もあるのではないかと思う。
やっと回ってきた小芝風花の順番。彼女のさまざまな取り組みに興味津々だ。