●絶対にやってはいけない「在日韓国人の在留資格停止」
観光客ではなく、在日韓国人の在留資格を停止せよという意見もネット上では見られる。
「在日韓国人の在留資格を停止しても、韓国政府は日本批判の材料に使うだけで、打撃は少ない。韓国の人たちは、在日韓国人を韓国語がわからない人も多く、むしろ日本人に近い人と思っているので、自分のことのようには感じないのではないか。こんなことをすれば、日本の品位を傷つけるだけで、絶対にやってはいけない」
感情に流されてはいけないのだ。
●「韓国企業の資産差し押え」は世界の信用を失う
韓国内の日本企業の資産を差し押さえるというのなら、日本側も国内の韓国企業の資産を差し押さえるべきだという報復案。「目には目を」の論理である。
「日本は法治国家です。どんな法的根拠で、韓国企業の資産を差し押さえるのでしょうか。これは韓国側のめちゃくちゃな論理と同じレベルなので、やめるべきです」
確かに法的根拠はないし、どの韓国企業をターゲットにするのかと問われたら、合理的な選択は不可能だ。
「日本に投資したら、いきなり資産を差し押さえられる」となれば、日本は韓国と同様、国際社会からの信用を失うことにもなりかねない。
●「朝鮮半島に残した日本人資産」の賠償請求はできるか
終戦時に朝鮮半島に残した日本人の個人資産は現在の貨幣価値で数兆円にものぼると試算されている。しかし、1965年に結ばれた日韓請求権協定で、日本は韓国に5億ドルの無償・有償援助を提供するかわりに、日韓間の個人の賠償請求権問題は「完全かつ最終的に解決」することになった。これは韓国人だけでなく日本人も同様で、半島に残した個人資産の賠償請求はできなくなったのである。
しかし、韓国側がこの日韓協定を無視して元徴用工への補償を要求するのなら、日本側も日本人資産の賠償を要求すべきとする意見がネット上で見られる。
「請求したところで、韓国側は『そんなものは認めない』で終わりです。そんな理屈が通用する国なら、初めから元徴用工の補償裁判なんて起きていません。韓国内の資産を物理的に差し押さえることはできないのだから、この報復案には何の意味もありません」
日本側から日韓協定を反故にするような請求をするのも、得策とは言えない。