芸能

山口百恵や南野陽子の音楽Pが語る「売れるアイドル」の条件

音楽プロデューサーの吉田格氏(左)と川瀬泰雄氏(右)

 1970年代を駆け抜けた伝説の歌姫・山口百恵と、“ナンノ”の愛称で今も一線で活躍する南野陽子。ともにトップアイドルとして一時代を築いたが、成功の秘訣はどこにあったのか。彼女たちの数あるヒット曲を手掛けた音楽プロデューサーの川瀬泰雄氏(元ホリプロ)と吉田格氏(元CBS・ソニー)に、制作の舞台裏と「売れるアイドル」の条件を聞いた。

◆ライバル陣営と同じ作家は使わない

──川瀬さんと吉田さんはロックバンドやシンガーソングライターも担当されていますが、アイドルをプロデュースする醍醐味はどこにありますか。

川瀬:自分たちで作詞作曲をする人たちは世界観がある程度できあがっているので、プロデューサーが関与できる部分が限られるんです。でもアイドルの場合は一から企画を立てられる面白さがある。それがヒットしたら、なお嬉しいですよね。

吉田:アイドルのほうがいろんな作家をセグメントして、自分のイメージに合う作品を作ることができるんです。僕は少女のライフスタイルを歌にすれば、アイドルでもシンガーソングライターっぽい世界観を作れると思っていたので、兵庫県出身の南野さんに関しては、阪急電車で通学していて、週末は三宮やポートアイランドに友達と遊びに行く。そういう女の子のリアルな日常を描こうとしていました。

──百恵さんも、南野さんも、それまで歌謡曲とは縁がなかったシンガーソングライター系の作家が多く起用されています。

川瀬:僕自身が学生時代にバンドを組んでいたし、ホリプロ入社後は井上陽水やモップスを担当していたので、ニューミュージック系の人脈がありました。百恵のプロジェクトは、レコード会社側のプロデューサーである酒井政利さんと「ファンをどう裏切っていくか」をテーマにしていたので、常に新しい作家を探していたわけです。

『横須賀ストーリー』(1976年)以降、メインライターになった宇崎竜童さん・阿木燿子さんも、最初はアルバム用に書いてもらったことがきっかけでした。本当は中島みゆきさんにもお願いしたかったんだけど、桜田淳子さんに先を越されてしまって。

関連記事

トピックス

八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
訃報が報じられた日テレの菅谷大介アナウンサー
「同僚の体調を気にしてシフトを組んでいた…」日テレ・菅谷大介アナが急死、直近で会話した局関係者が語る仲間への優しい”気遣い”
NEWSポストセブン
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン
近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン