首相官邸でネタを披露する吉本新喜劇のメンバー。安倍首相もご満悦(時事通信フォト)

◆安倍首相「ホンマに本物」でご満悦

 吉本問題に関する怒涛の報道のなかで、世間は安倍政権と吉本の「近すぎる距離」に目を向けつつある。

「吉本が公共事業などを請け負うことで、間接的にではありますが、驚くほど多額の税金が還流しているんです」(全国紙政治部記者)

 その代表的な例が、2013年に政府が約586億円を出資して設立した官民ファンドの「クールジャパン機構」だ。

 すでに2014年と2018年の2度にわたって、同機構は計22億円を吉本がかかわる事業に出資。今年2月には、同機構と吉本が共同出資する会社が運営する「クールジャパンパーク大阪」が大阪城公園内にオープンした。

「さらに今年4月には、吉本とNTTが共同で『遊びと学び』をコンセプトとする教育コンテンツ配信事業を開始すると発表しました。この事業には、クールジャパン機構から最大100億円もの公金が投入されます」(前出・全国紙政治部記者)

 吉本興業が国と連携する取り組みは、クールジャパン以外にも数多くある。経産省、内閣府、法務省、外務省、国交省、消費者庁、国際連合とも関係がある(あった)のだ。とにかく、吉本は“大阪商人”らしい商魂を発揮して権力に食い込み、「儲かってまっせ」な状況なのだ。

 権力者の“ヨイショ”もお手のものだ。今年4月20日、吉本の大阪の本拠地「なんばグランド花月」で名物・吉本新喜劇に、安倍首相を出演させた。

「安倍首相は舞台上で『ホンマに本物』と自己紹介して満面の笑みでしたよ。名目は、6月の大阪で開かれるG20首脳会議での交通規制への協力の要請でしたが、実際には安倍首相への“接待”に近かった。

 後日、首相からの“接待返し”とばかりに、6月6日、西川きよし(73才)ら吉本新喜劇のメンバーが公邸に招かれて、安倍首相と会食しました。その日はちょうど、闇営業問題でカラテカの入江慎也(42才)が解雇された日でした」(前出・全国紙政治部記者)

 吉本最高幹部らが、ダウンタウン松本人志の元マネジャーで固められ、近い関係であることは多数報じられているが、その松本も安倍首相と親密だ。

 安倍首相は2016年5月1日放送の『ワイドナショー』に出演。翌年12月5日には松本に東野幸治、指原莉乃(26才)ら同番組の出演メンバーと都内の焼き肉店で会食した。

関連記事

トピックス

9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
最新機種に惑わされない方法とは(写真/イメージマート) 
《新型iPhoneが発表》新機能へワクワク感高まるも「型落ち」でも充分?石原壮一郎氏が解説する“最新機種”に惑わされない方法
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
選手会長としてリーグ優勝に導いた中野拓夢(時事通信フォト)
《3歳年上のインスタグラマー妻》阪神・中野拓夢の活躍支えた“姑直伝の芋煮”…日本シリーズに向けて深まる夫婦の絆
NEWSポストセブン
学校側は寮内で何が起こったか説明する様子は無かったという
《前寮長が生徒3人への傷害容疑で書類送検》「今日中に殺すからな」ゴルフの名門・沖学園に激震、被害生徒らがコメント「厳罰を受けてほしい」
パリで行われた記者会見(1996年、時事通信フォト)
《マイケル没後16年》「僕だけしか知らないマイケル・ジャクソン」あのキング・オブ・ポップと過ごした60分間を初告白!
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン