前出・土井氏も太鼓判を押す。
「織田裕二さんが警視庁マスコットのピーポくんの着ぐるみを着て出てくるシーンがありましたが、私も同じ経験があり、リアルだなと思って見ていました」
近年の新潮流として、女性刑事が主役を張るものが増えている。13位の竹内結子主演『ストロベリーナイト』(2010年・フジテレビ系)が代表格で、17位で現在放送中の沢口靖子主演『科捜研の女』(1999年・テレビ朝日系)シリーズは、警察組織の中でも科学捜査研究所にスポットを当てている。
刑事ドラマは時代とともに多様化してきたが、前出・成馬氏によれば、過去の刑事ドラマの集大成と言えるのが、2位の『相棒』(2000年・テレビ朝日系)だという。
「基本型は『刑事コロンボ』のようなミステリーですが、『はぐれ刑事純情派』のような人情モノ要素もあり、『踊る大捜査線』のような“組織モノ”要素もある。さらに、シーズンごとに相棒役やカラーも変わる点は、『太陽にほえろ!』以来の長期番組の常套手段を踏まえている。そうしたいい意味での“いいとこ取り”が『相棒』の強みなのだと思います」
数々の名作を超える新機軸の刑事ドラマは、いつ現われるのだろうか。
※週刊ポスト2020年2月7日号