前述の事件を起こした男子高校生たちは出会い系アプリ内でよく起きている出来事を真似しただけで、その「お手本」にあたることをアプリより前の「出会い系サイト」で組織的に行っていたのがK氏のグループだった。その手法はいまも生き続けており、K氏が関与していた「出会い系サイト」を使った金銭詐取と全く同じ方法は、今なお、他の詐欺事件に踏襲されていると話す。さらには……

「オレオレ詐欺など、あらゆる詐欺がやりづらくなっているので、連中は自分の(ものとする)写真や個人情報を見せて、信用してくれと来る。写真数枚じゃなく、時には免許証の表と裏の写真を見せて”嘘じゃないので見せることができる”と迫ることだってあります。免許証まで見せられると信用してしまいがちですが、その免許証も、実は債務者や詐欺の被害者からだまし取ったもの」(K氏)

 たとえば、先に触れた「プレゼント詐欺」においても「当選したから、個人情報を送れ」などと言われて、免許証の写真を送ってしまえば、こうした詐欺事件に利用されてしまう。その場合、騙された側がいつの間にか「犯罪者」として、被害者から訴えられる可能性もあるのだ。

 その後、筆者はG氏に直接、話を聞きたいとG氏にメッセージを送ってみたが、ブロックされてしまった。

 とにかくあの手のこの手で被害者探しに余念がない詐欺師たち。顔が見えているから、名前を出しているから…と連中の甘言に惑わされてはいけない。「おいしい話はない」そして「属性不明な人のいうことは信じない」という、小学生でもわかるような基本に立ち返りたい。

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